茶生産量、五輪延期で静岡が首位維持 実施なら鹿児島が初のトップも

20年の荒茶生産量は静岡が2万5千200t(15%減)、鹿児島2万3千900t(15%減)となり、静岡が生産県1位の座をキープした。農林水産省統計部が19日に発表したもの。発表前は、ここ数年の急激な茶価下落による生産意欲の低下から、静岡の減産に歯止めがかからず鹿児島が初の1位となる可能性があったが、オリンピックの延期から夏茶(3~4番茶)生産が大幅減となり、鹿児島の夢も延期となった。

昨年5月の1番茶終了時点での荒茶生産量は静岡が9千420t、鹿児島8千10tとわずか1千400tの差だった。1番茶の生産割合は静岡が4割近く、鹿児島が3割弱と、2番茶以降の生産量が多い鹿児島が初の生産県1位となる可能性はかなり高かった。ところが鹿児島の2番茶は、1番茶の安値から生産を中止した工場もあり25%減、3番茶は県茶市場組合から生産自粛の意見書が出て70%の大幅減となった。

これは昨夏のオリンピック・パラリンピックで外国人観光客の急増などを見越し、ペット向けドリンク原料を19年から茶商が大量に抱え込んでいたため、作っても荒茶の行くところがないために取られた措置。4番茶も3番茶同様に限られた工場での生産となった。

オリンピックが開催されていれば19年産の在庫は計画通りに捌け、コロナによる自販機需要の大幅減を考慮しても、鹿児島が茶の生産県1位になっていたと思われる。

なお、全国の荒茶生産量は6万9千800t(15%減)となり、初めて7万t台を割り込んだ。

荒茶生産量の推移2010-2020