アサヒグループHD「“グローカル”な価値創造を」勝木次期社長 コロナ禍、経営資源のシフトに注力

アサヒグループホールディングスは12日、勝木敦志専務取締役兼専務執行役員兼CFO兼日本統括本部長が代表取締役社長に昇格するトップ人事を発表した。小路明善現代表取締役社長兼CEOは取締役会長兼取締役会議長に就任する。正式には3月25日付。

同日開催した記者会見の中で勝木氏は、「今後は日本、欧州、豪州の三極を中心に事業の質をさらに高め、「グローカル」(グローバルとローカルを組み合わせた造語)な価値創造に向けて、これまで続けてきた挑戦と革新により成果を出す」と抱負を述べ、同時にサスティナビリティ経営の実践と国内事業の課題解決に取り組む方針を示した。国内事業では、新型コロナウイルスの影響により業務用市場、オフィス内需要が厳しいことから、「経営資源のシフトに注力する」。

具体的取り組みでは、アサヒビールはアルコール度数0・5%の新製品の微アルコール飲料「アサヒ ビアリー」や飲食店のジョッキのような味わいの「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」などにより、「挑戦と革新の取り組みを継続的に実施。国内ビールの立て直しにも取り組む」。アサヒ飲料は、環境配慮素材を採用した「十六茶」をリニューアルし、ラベルレスボトルのパイオニアとしてCO2排出量を約58%削減した環境にやさしい「アサヒおいしい水・天然水シンプルecoラベル」のテスト販売を開始し、「最も信頼される企業になるための新たな価値創造を図る」。アサヒグループ食品は、マスク着用時専用として「ミンティア+MASK」を発売し、カルピス乳酸菌研究から生まれた「ディアナチュラ」も拡充。「新しい生活様式の中でプラスアルファの価値を提供する」。

コロナ禍の国内市場について勝木氏は、「市場のダウントレンドは変わらないが、プレミアム化が続いており、市場は二極化している。今後は二極化に対応し、コロナ以降の成長を目指し、今までとは違う方向に成長を求めて戦略を練っている」。また、海外市場でも、「ヨーロッパ、オーストラリアでは家庭用の需要が増え、単価アップが起こっている。これはチャンスであり、成長に生かしていく」方針と言う。

なお、小路氏はトップ交代の理由について、「勝木さんは2011年から5年間豪州に駐在し、国際派の第一人者だ。トップラインの引き上げ、実績もあげ、人物、力量、実績ともに優れた人物であり、社長には申し分ないと判断した」と語った。