外食の味を家庭で手軽に

業界は春の新商品投入の季節を迎えている。昨年の秋は商品施策を見直したメーカーが多かった。しかし、この春は、業務用食品は低調だが、家庭用商品をめぐる動きは復調した。多くのメーカーが新商品やリニューアル商品の投入を予定している。

▼昨年の春を振り返ると、主力商品の安定供給に取り組む中で、新商品の提案に課題を残すケースが少なくなかった。今年の春も、特に緊急事態宣言下では、主力商品の安定供給が重要だ。一方、感染症拡大に伴う環境変化をとらえた新商品の提案も必要だ。

▼当面は外出自粛が求められるだけに、外食が減る反面、家庭内食が増えるだろう。テイクアウトやデリバリー、惣菜などの利用に加え、家庭内調理も増えそうだ。本格調理ニーズもあるが、基本的には時短・簡便調理ニーズが広がる可能性が高い。

▼この春の新商品をみると、この時短・簡便をベースに、付加価値を提案する動きが目立つ。例えば、有名店や有名料理人の監修商品など、外食の味を家庭で手軽に楽しめる商品も多い。外食自粛の裏で「外食の味」ニーズが広がる可能性もありそうだ。