サントリービール 健康機能系の市場を牽引 デジタル活用も推進

昨年のサントリービールは、特に業務用を中心にコロナ禍の影響を強く受けた。今年は新しい生活様式の浸透を見据えて販売促進を図る。昨年は業務用が大きく数字を落としたが、家庭用は前年超えを達成し「環境激変の中でも着実に成長できた」(西田英一郎社長)と胸を張る。このコロナ禍の中で新しい生活様式の浸透といった消費者の変化が見られ、今後も続くという。

ビール市場へ与える変化としては、エコノミーシフト、健康意識の飛躍的拡大、メリハリ消費の形態変化など、コロナ禍前からの変化がより加速した形で表れたとみる。今年はこれらの変化に対応して、市場の活性化と需要の創出を実現するといった方針を掲げる。

昨年の「金麦」ブランドは巣ごもり需要に支えられて過去最高出荷量を更新した。昨年10月の酒税改正で新ジャンルは増税となり逆風だが、支持を広げた。

この環境変化の中でも食卓に強い「金麦」にはチャンスの芽があるとみて、「四季の金麦」を展開して「家庭の日々の食卓にささやかな贅沢を提供したい」(西田社長)と話す。

「金麦〈糖質75%オフ〉」は、コロナ禍で伸長した健康機能系市場を牽引した商品の一つだ。健康意識の高まりは継続するとみており、それらに向けた新しいコミュニケーションの展開も始まっている。また、2月2日には「金麦〈ザ・ラガー〉」を投入。「ビールも食事も、ガッツリ満足したい」といったニーズに応える。

ノンアル「オールフリー」ブランドも健康志向で伸長し、過去最高出荷数量を記録した。今年も二本柱戦略を継続し、ビールが飲めないときの代替品ではなく、気軽にリフレッシュできるノンアルビールを目指す。

また、新需要創造に向けては「オールフリー樽詰」を展開し、郊外型外食やゴルフ場などで需要を掘り起こす。

旗艦ブランド「ザ・プレミアム・モルツ」ブランドが強いゴールデンウイーク、盆、年末といった人が集う“大ハレ”の機会で緊急事態宣言や新型コロナウイルス感染症の第2波、第3波に見舞われ需要は大きく減退したが、酒税改正後は間口の拡大がみられるといい、“小ハレ需要”掘り起こし策が奏功したからだとする。

特に、メリハリ消費のうち、大きな不安や不自由への対応としてのハリ消費の顕在化が好調の要因だとみており、そこにブランド再成長のチャンスがあるとする。

今年はデジタルの活用を進め、ラインペイと共同で、日常の中にハリ気分を感知して購買を後押しする企画を展開。またケータリングサービスも行う。

さらに、スタンダードビールにも挑戦。4月中旬に糖質ゼロのビールを発売する予定だ。

サントリービール実績と目標(2020-2021)