外食の灯りを消してはならない

1都3県に緊急事態宣言が発出されて3週間が過ぎようとしている。追加対象となった7府県も含め新規感染者数の大幅な減少は見られず、先行きの見通しは厳しい。

▼感染抑制の急所とされた飲食店は、午後8時までの時短要請に応じて、緊急事態宣言中の休業に踏み切る店も相次いでいる。“お上のお達し”で時短営業を要請する以上、補償もセットで行われるべきだが、事業規模の大小に関係なく一律の協力金は不公平との批判も根強い。個人店には十分すぎるとの指摘もあるが、急場はしのげても長くは続かず、経営余力のある大企業でも、この1年で財務は相当傷んでいるのが実情だ。

▼日本フードサービス協会が25日発表した20年累計の全店売上高は前年比15.1%減と、調査開始以来最大の下げ幅となった。特に飲酒業態は前年比50%減と壊滅的な状況で、深刻な事態となっている。

▼コロナの大ダメージで忘れ去られているが、外食業界は消費増税に伴う軽減税率導入でもハンデを背負ってきた経緯がある。政府は470万人の雇用を担い、川上の生産者から流通事業者も含め26兆円規模の広大な裾野を持つ外食産業の窮状に、もっと目を向ける必要がある。