食品ロス削減へIoT活用し鮮度を可視化 イトーヨーカ堂など実験

foodinfo ダイナミックプライシング SFC構想研究会 eatmate store

新型コロナ騒動を受け、内食機会の拡大、ネットスーパーの需要が急増する中、イトーヨーカ堂、伊藤忠インタラクティブ、凸版印刷、日本総合研究所、三井化学は20日、RFIDタグやセンシングデバイスなどIoTの活用で、ネットスーパーと家庭内の食品ロス削減を目指す実証実験を開始した。日本総合研究所が2019年に設立した民間事業社による「SFC構想研究会」の活動として取り組むもので、2月9日まで実施する。

対象となる食品は青果物、肉、魚等の生鮮品やその他日配品約60品目(約3千点)。産地協力者(20産地)、消費者(食品の購入頻度・調理頻度の高い20~40代約10人)の協力を得て、産地から消費者までのフードチェーン上での食品情報の個体別の追跡管理、青果物流通におけるRFIDタグの活用、鮮度の見える化、ダイナミックプライシングによるeコマースの売上げ向上と食品ロス削減効果、こうした取り組みによる家庭内での食品ロスの削減などを検証し、フードチェーン全体の効率化の方策を検討する狙い。

産地から出荷された食品が、卸やネットスーパーの配送拠点などを経ながら流通し、消費者に消費・廃棄されるまでのフードチェーンを、食品情報追跡管理システム「foodinfo」で管理。青果物については、「foodinfo」と連携する「鮮度予測・可視化システム」により鮮度を可視化し、小売業者は鮮度を基にしたダイナミックプライシングを実現する。

一方、消費者はeコマースサービス「eatmate store」を通じて食品を購入する。同店で販売する食品の鮮度は「採れたて度」という新たな指標に変換して可視化、採れたて度に応じて価格が変動するダイナミックプライシング機能を持つ。消費者が購入した食品は食品在庫管理スマートフォンアプリ「eatmate」に自動連携され、消費者は外出先からも家庭内の在庫と個体別の鮮度を確認することが可能だ。

研究会では、小売業者はダイナミックプライシングを利用することで食品を効率的に販売することができ、食品ロスの削減が期待される一方、消費者は自分に最適な採れたて度の商品を選ぶことで、鮮度が高い食品から低い食品まで幅広く購入の候補とすることが可能となり、無意識に食品ロスの削減に貢献できる可能性があるとしている。

なお、同実験は経済産業省委託事業「令和2年度流通・物流の効率化・付加価値創出に係る基盤構築事業(IoT技術を活用したスーパーマーケットにおける食品ロス削減事業)」の採択を受けている。