1都3県で緊急事態宣言 飲食店、夜8時の閉店要請 巣ごもり需要は再加速

政府は8日から2月7日までの31日間、東京・神奈川・千葉・埼玉の首都圏1都3県を対象に、新型コロナウイルス等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言を再発令した。今回の宣言では、社会経済活動を幅広く止めるのではなく、感染リスクが高いとされる飲食を“急所”として、効果的・重点的な対策を徹底。飲食店に対する営業時間短縮要請や夜間(午後8時以降)の外出自粛、テレワークの推進、大規模イベントの制限などを実施する。

緊急事態宣言が再発令される見通しの高まった5日から、小売店では即席麺やパスタ、粉製品など保存性の高い加工食品の需要が増加。今回、一斉休校は行われないため、昨年春のような買いだめによる欠品が起きる可能性は少ないとみられるが、今後ますます巣ごもり需要が高まることは確実だ。

首都圏のスーパー・コンビニ各社では緊急事態宣言発令後も通常通りの営業を継続する方針。コープみらいは1都3県の店舗(134店舗中131店舗)で当面の間、閉店時間を繰り上げる。百貨店各社も営業時間を短縮する。

こうした中で、外食店は一層厳しい状況にある。感染拡大を抑える“急所”として、政府は外食店に営業時間の短縮(午後8時まで)、酒類の提供は夜7時までとすることを要請しており、特措法の改正により、要請に応じない店舗の公表も検討されている。

時短要請に応じた事業者には協力金を1店舗当たり6万円(月180万円)に引き上げる支援策を実施するが、一部報道で浮上していた食材や資材を納入する業務用卸店や酒販店、仲卸の支援は見送られた。

夜8時以降のデリバリー強化を進める動きもあるが、事業者からは「店舗の規模や運営コストに関係なく、一律的な協力金はナンセンス。もう少していねいに議論すべき」「中小個人店は一時的に急場が凌げるが、(宣言解除後に)店を再開せずに閉店が増えるだろう」との声も聞かれ、先の見えない現状に不安は募るばかりだ。

首都圏の居酒屋100店舗中83店舗の休業に踏み切ることを決めた、ワタミの渡邊美樹会長兼CEOは、8日の会見で「日本の外食が崩壊しないか危惧している。果たして飲食だけの規制でいいのか。中途半端な対策で感染状況が収まらず、外食業界を生殺しにしてはならない」と苦言を呈した。