丑年に「食」の本質的価値の再認識を

新型コロナウイルス感染症は価値観や消費行動を一変させた。家飲みやリモートワーク、テイクアウト、免疫力、サスティナビリティなど自分自身の仕事や生活、価値観と深く向き合い、潜在的にあったことがコロナで顕在化した。

▼食に関しては外出自粛や在宅勤務により自宅で食事する頻度が増え、日常の食卓が復活。店に行かずに自宅に届くテイクアウトの簡便性が歓迎され、感染リスクの不安から食の免疫力が注目された。買い物意識の変化によりサスティナビリティへの関心も高まった。

▼食の価値は生きるためや健康のためだけではない。おいしいものを食べる楽しみや、食を通してストレスを解消する人もいる。正に多様性に富んでいる。

▼今年は丑(牛)年。牛は食料だけでなく物を運ぶ労働力としても生活に欠かせない動物だった。勤勉によく働く姿は誠実さの象徴とされ、この本質的な価値も見逃せない。コロナを機会に「牛歩の歩み」のごとく、ゆっくり、じっくり、足元を見つめ直し、食の価値を再認識することが必要だ。