高品質な緑茶・紅茶・輸入チーズが好調 SNS・オンラインストア開設、家庭用強化 エム・シー・フーズ

三菱食品の100%子会社であるエム・シー・フーズは2020年度上半期、コロナ禍による家庭内消費の増加で、製品では同社が販売する高品質な緑茶・紅茶、輸入チーズ、通販系カートカン入り飲料、野菜飲料やRTD用の原料取引が好調に推移した。

取材に応じた手代木和人社長は「小売業さまには、単発の提案よりも横断的な提案の方が受け入れてもらいやすいことから、例えばワイン飲用シーンを想定し、チーズ、ドライフルーツ、ナッツ、クラッカーというような周辺商材の取り扱いも強化していきたい。飲料・嗜好品のワンストッププロバイダーとして、当社の機能・価値が徐々に浸透してきたと手応えを感じている」と意欲をのぞかせる。

現在、酒類免許(輸入・試作)を申請中で、認可が下りればバルクワインの輸入や市場が伸長しているRTDの商品開発も可能になる見込み。「当社のぶどう果汁サプライヤーからバルクワインを調達し、チューハイやソフトアルコールドリンク開発では、得意とする果汁原料調達力を生かしたシナジーが期待できる」とみている。

手代木和人社長(エム・シー・フーズ)
手代木和人社長(エム・シー・フーズ)

チーズは今年、ラインアップを拡充。イタリア産パルミジャーノ・レジャーノチーズではハーフサイズを投入し、デンマーク産キャステロ・カマンベールでは通常品にガーリック&ペッパーを加え、さらにはダナブルースライスを発売。12月には、新たにフィンランド産「Viola(ヴィオラ)」ブランドのクリームチーズ6フレーバーも新発売する。

コミュニケーション施策としては、11月に自社ECサイト「TIPS OF TEA」を開設。同サイトは、お茶の新芽を意味するTIPSと、アドバイス・豆知識を意味するTIPSとをかけて命名。まずは、スリランカ産100%の「マブロック紅茶」からスタートし、今後はダージリン紅茶など、同社が扱っている世界の産地の紅茶を使った製品や朝日茶業ブランドの緑茶製品の取り扱いも検討している。また、「マブロック紅茶」では、新たに公式インスタグラムアカウントも開設した。紅茶以外の同社家庭用商品を取り扱うECサイトの開設も検討している。

デンマーク産キャステロ・カマンベール
デンマーク産キャステロ・カマンベール

同社は近年、同社所属のスペシャリストを活用し、最終製品や同社素材を活用したレシピ提案などを通じたBtoC取引に注力し、ファブレスメーカー機能を有する新しいスタイルの商社として存在感を強めている。

その一端として、11月中旬から大手スーパーと連携し、近畿地区限定で同社テクニカルアドバイザーのマルコ・ヨンケル氏が監修した「ショコラ・テリーヌ」「チーズ・テリーヌ」2品を発売。また、業務用食材・材料器具を扱う専門店のインスタライブに出演し、実演販売を行ったところ、コロナ禍で自宅でのスイーツ作りがブームとなる中、2万を超えるアクセスがあり、一般家庭用の販売増につながったという。

マルコ・ヨンケル氏監修「ショコラ・テリーヌ」「チーズ・テリーヌ」
マルコ・ヨンケル氏監修「ショコラ・テリーヌ」「チーズ・テリーヌ」

そのほか、大手メディア主催のオンラインイベントでは、同社社員で日本紅茶協会教育事業講師・紅茶文化研究家の野中嘉人氏が出演して「マブロック紅茶」を紹介したところ、反響が大きくインフルエンサーによるSNSでの拡散につながっていったという。