日清オイリオ 付加価値ビジネスを追求 変化を新たな成長機会に 久野社長が表明

日清オイリオグループの久野貴久社長は17日の決算説明会(電話会議)の席上、下期も引き続き、「内食化傾向や健康志向に対応した新たな価値を提案し、家庭用食用油の市場拡大を牽引する」と語った。一方で、新型コロナウイルス感染拡大の影響が続く外食市場向けの業務用製品についても、「持ち帰りやデリバリー向けのソリューション提案や機能性油脂を活用したサポート提案を強化する」方針を示した。

上期の国内油脂事業の売上高は、ホームユース(家庭用)が8%増に対して、業務用・加工用は8%減。コロナの影響で、物量の大きい外食向けが減少する一方、家庭用製品の需要が急増。生産・物流面で難しい舵取りを強いられる中で、安定供給の維持継続に努めてきた。

家庭用については、内食化傾向で全般的に好調だったが、その中でも、ごま油をはじめとする付加価値カテゴリーが14%増と牽引。健康意識の高まりや、外出自粛による運動不足を気にする人が増加する中、積極的なプロモーション活動を展開したMCTオイルが前期比54%増と大きく伸長した。

業務用製品は、外食・中食市場の需要減少の影響を受けているが、「日清吸油が少ない長持ち油」などの機能性フライ油は前年並みを確保。テイクアウトやデリバリー需要拡大に対応し、米飯のおいしさ維持と作業性を改善する炊飯油や、風味油など機能性オイルが3%増と前年を上回った。

下期に向けては、原料相場の急騰によって油脂のコスト上昇が懸念されているが、まずは適正価格での販売を継続するとともに、マーケットの動向やユーザーの業態動向を踏まえつつ、今後の状況を見極めていく構えだ。

今期業績については、当初見通しよりも家庭用・業務用の付加価値品が順調に動いており、通期の利益予想を上方修正。新型コロナの影響が続く中、基本方針である多様な付加価値ビジネスの追求により、さらなる成長につなげる。

海外事業についても、欧州向けの加工油脂や化粧品事業は、新型コロナの影響で生産活動や移動の制約があるものの、グローバルサプライチェーン構築の方針に変更はないとした。