「コロナ後も新常態は定着」味の素 西井社長 健康意識、調理、食支出、チャネル…変化対応の戦略を

味の素社の西井孝明社長は4日、2021年3月期第2四半期決算発表の中で、新型コロナウイルス感染症を踏まえた中期戦略の進捗状況について説明した。

同社グループは「アミノ酸のはたらきで食習慣や高齢化に伴う食と健康の課題を解決し、人びとのウエルネスを共創する」ことをビジョンに掲げ、2030年までに10億人の健康寿命の延伸と、事業を成長させながら環境負荷の50%削減を目指している。

そこで新型コロナに伴う新たな生活・行動様式を「新常態」ととらえ、「アフターコロナも新常態は定着する」と認識。新常態における健康意識は、免疫力向上への関心が高まり、高齢者にはたんぱく質不足による低栄養改善が求められるとしている。

また、在宅時間の増加により、手軽な家庭内調理と多様なメニューを調理する調味料や、冷食など加工度の高い食品ニーズが高まり、景気後退の不安から節約志向が広がるため、価格帯の幅を保った製品ミックス戦略が求められ、中高年層にはちょっと贅沢な食品、エシカル(環境・社会的サスティナビリティ)志向の高まりも指摘。チャネル変化ではイートインの減少や中食・デリバリー、ECの伸長、都市部外食の業態変化が起こり、そのためには新チャネル開拓やベンチャー企業との連携が求められるとしている。

家庭内需要をとらえてコンシューマー向け製品が大きく伸長しており、国内では「ほんだし」「コンソメ」「回鍋肉」など家庭用調味料は105%、海外主要5か国の家庭用調味料は111%、日本・北米の冷食は113%で推移。健康栄養戦略では、低塩や高齢期の課題解決の中軸として各国のマーケティング戦略と連動することで、「コロナ禍で全社成長を支える土台および健康栄養戦略で持続的に成長をけん引する」としている。