買物の楽しさ演出、滞在型の店舗に大転換 マックスバリュ関東「おゆみ野店」 対面売場では客との会話も

マックスバリュ関東は16日、おゆみ野店(千葉市緑区おゆみ野南)を大規模改装し、リニューアルオープンした。買い物の楽しさや来店者に感動を与えることで買い物体験型・滞在型スーパーマーケットに転換。滞在時間を楽しむ、五感の刺激、顧客好みのスーパー、買い物以外の目的も感じてもらうことをコンセプトにしている。

具体的には、対面売場を強化し従業員と来店者の会話を通じて商品を提供。野菜・果物売場では地元農家からの採れたての新鮮野菜や産地・品種にこだわった果物を販売。鮮魚売場でも来店者との会話を通しての対面販売を行う。

店頭で分かりやすく新製品コーナーを分類(マックスバリュおゆみ野店)
店頭で分かりやすく新製品コーナーを分類(マックスバリュおゆみ野店)

店内では衛生管理を徹底しながら試食もできる。見た目や味、香り、音など五感を刺激するため、鮮度抜群の生鮮素材を店内で加工・調理し、こだわり惣菜として提供。惣菜コーナーでは目の前で調理している様子を見られ、ライブ感を演出する。

また、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスのデジタルプラットフォームを活用し、11月からレジに並ばずスピーディーに会計ができる初のスキャンアンドゴー(Scan&Go)を導入。商品をスマホアプリで注文すると指定場所や店頭で商品が受け取れる同社初のオンラインデリバリーも導入する。

おゆみ野店は売場面積3千6㎡、業員数は正社員17人、パート・アルバイト108人(8時間換算)、主要商圏は一次商圏5千852世帯(1㎞商圏)、二次商圏2万2千692世帯(1~2㎞商圏)、年商目標は40億円。

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手塚大輔社長(マックスバリュ関東)
手塚大輔社長(マックスバリュ関東)

「2年で40億目指す」 手塚社長の話

マックスバリュ関東は過去2回にわたって増収増益トレンドに転換できた。大きな原因の一つが活性化投資だ。顧客視点の考えを実現するためITを使って顧客データを分析し、従業員の意見を踏まえて負を解消し、既存店をリニューアルした。今年で4年目だが、これらを継続することで既存店の売上高が成長し、増収増益ができるようになった。

昨年度はマックスバリュ関東が設立され10周年となり、次の10年を見据えた成長を検討。今後の成長を支える業態にするため、おゆみ野店の買い物体験型、滞在型スーパーマーケットの転換に至った。

滞在時間では、効率化との関係性などさまざまな議論を行ったが、海外スーパーの顧客満足ランキングをみると、アメリカでは価値訴求型のスーパーが上位にくることが分かり、おゆみ野店についても価値を効率的に提供することが大事だと判断した。

日々の生活の中において食は非常に大事なイベントであり、食を楽しんでもらい、効率的な買い物ができるが、店頭商品をゆっくり見てもらい、シズル感を感じてもらい、体験してもらうことが重要だと判断した。五感を刺激するため生鮮の構成比を引上げ、デリカは食べられる場所も用意した。

また、好みのスーパーになることを目指し、デジタルも活用して多様なライフスタイルに対応している。新コンセプトのイートインスペースを開設し、コロナ禍なので空気が循環できるオープンエア設備を導入した。安心して、ゆっくり時間が過ごせ、買い物のついでではなく、店に行くことが主目的になることを目指した。

これらを通して現在の売上げの33億円を2年ほどかけて40億円を目指す。高付加価値商品の提供や新規顧客、客数増により5~10%、売場を回遊しながら客単価や回転数を上げることで10%程度引き上げたい。