手探りで再開の市民マラソン

イベント開催が段階的に緩和されたが、いぜん模索の日々が続く。市民マラソン大会もその一つだ。走ると呼吸が粗くなり、人との距離が平常より必要なだけに他のスポーツよりハードルが高い。

▼国内の大会数は10年間に約3倍に増えた。ランナー以外に家族や知人が訪れ、飲食や宿泊の経済効果が期待できるからだ。地元ボランティアも協力して、各地でこの町おこしが行われていた。コロナ以降は地域振興が優先か、感染リスク防止か、悩ましい選択に迫られる。

▼実験的にオンライン大会が増えている。参加には位置情報が分かるGPSアプリを使い、期間内であれば好きな時間に好きな場所で走ることができる。複数回に分けて累積で完走してもよい。開催地の収益は減るが感染リスクを避けられ、ランナーも参加費以外のコストがかからない。募集と同時に枠が埋まった大会もある。

▼イベント主催者が感染防止に最大限の努力をしつつ魅力的な内容を提供する必要があるが、参加側もその努力に敬意を示すべきだ。それはマナーを守るだけでなく、消費への貢献も含む。「笛吹けど踊らず」では活路が広がらない。