ふりかけ お弁当需要が戻らない “巣ごもり”頼みも限界

ふりかけ市場は行楽需要、お弁当需要の減少が響いてきた。春商戦では爆発的な内食需要の増加で、家庭用を中心に大きく伸びたが、時間が経つにつれ“巣ごもり特需”も沈静化。逆に、お弁当のおにぎり向けで多用される混ぜ込み系、ソフトタイプの不振の方が目立ってきた。

今年はふりかけ市場もコロナ影響で2月下旬から急変。特に3月は定番品を中心に大幅増となり、丸美屋食品の「のりたま」、三島食品の「ゆかり」は二ケタ増。瞬間的には3~4割増まで拡大した。市場規模も2月段階で大きく膨らんで10%増を示すデータもあり、3月はそれ以上だっただろう。メーカー実績もプラス推移が多かった。

しかし、緊急事態宣言が明けた5月下旬、6月以降も通常生活に戻ることはなく、引き続き接触機会の減少に努める一方、行楽需要の消失が続いた。観光業は壊滅的な被害を受けて、ふりかけ市場にとっても外出によるお弁当需要などが大きく減少することになった。

そうした影響を一番受けたのがおにぎり向けの商品である混ぜ込み系だ。丸美屋食品の看板商品「混ぜ込みわかめ」も今期これまで90%台の前半で推移。他メーカーの混ぜ込み系の商品も一部を除いて同じようにマイナス実績が多くなっている。同じ用途を含むソフトタイプも影響を受けている。また、業務用ふりかけも休校影響や企業向けの事業給食などが在宅勤務の増加で減少して三島食品の業務用は1割強の減少だ。

結局、ふりかけカテゴリー(家庭用と業務用合算)で通期プラス(見込み含む)を確保しているのは丸美屋食品の2%増、大森屋1%増だけ。永谷園、三島食品、ミツカン、にんべんなどはマイナスに、ニチフリ食品、田中食品など専業メーカーは前年並み。“巣ごもり”の恩恵だけでは各社のふりかけ実績全体の引き上げは難しいことが明白になった。