拡大する植物性飲料 豆乳・アーモンド・オーツ麦など 栄養価値と環境意識の高まり背景に

豆乳市場が拡大を続ける中、豆乳に続く植物性飲料も広がりをみせている。その筆頭に挙げられるのがアーモンドミルクで、豆乳同様に健康志向の高まりを背景に右肩上がりになっている。

日本テトラパックの調べによると、アーモンドミルクの19年販売金額は前年比24%増の60億円。今年1-7月も10%以上の伸びをみせている。

この要因について、「アーモンド効果」で同市場9割強のシェアを握る江崎グリコは「まとめ買い需要にマッチした。もともと常温で長期保存可能であったが、9月から賞味期限を230日から270日へと延長したことも功を奏して、1ℓをまとめ買いしているとのお声もいただいている」と説明する。

「アーモンド効果」は1ℓサイズが好調。この中で「砂糖不使用」と今年3月に新発売した「3種のナッツ」の2品が牽引役となり、「3種のナッツ」は1ℓに先立ち販売している200㎖も好調で二ケタ増で推移している。

ポッカサッポロフード&ビバレッジは3月に「アーモンド・ブリーズ」をリニューアル発売し1000㎖紙を従来品に比べ48円値下げしたところ、1―8月販売実績は「砂糖不使用」1000㎖紙が2倍、「オリジナル」1000㎖紙が1.5倍強伸長した。

アーモンドミルクを広くとらえて、この秋からマカダミアナッツを使用したナッツミルク市場の創造に挑むのはキッコーマン飲料。9月28日に「マカダミアミルク オリジナル」と「マカダミアミルク 砂糖不使用」の2品を新発売した。

マカダミアミルクに着目した理由について、同社は「豆乳を含めた体によい植物性ミルクの選択肢を増やしていくことにある」と語る。

ダノンジャパンは、オーツ麦を原料とする豆乳類・植物性ミルク「ALPRO(アルプロ)」を首都圏で発売し10月から全国展開。健康志向が高まる中、牛乳、豆乳に代わる第3のミルクとして市場定着を目指している。

豆乳を除く植物性飲料のこれまでの傾向をみると欧米を中心とした海外のトレンドが遅れて日本にやってくる傾向にある。

海外市場について日本テトラパックは「19年にトレンドが変わった。アーモンドの新商品数が大豆を抜き、またオーツ麦も成長している。オーツ麦やエンドウ豆などは後発として環境・栄養面での訴求を強めており、このような訴求は環境意識の高いミレニアル世代や10~20代半ばのZ世代に支持される傾向にある」と説明する。

新素材の可能性がある一方、素材の使われ方も多様化が進みそうだ。「植物性素材を取り入れた清涼飲料水や植物性ヨーグルトも発売され植物性製品のカテゴリーが拡大している」(日本テトラパック)とみている。

カゴメは「野菜生活100」ブランドの新シリーズとして「野菜生活 Soy+(ソイプラス)」シリーズを展開。同シリーズは、おからを丸ごと使用した青臭くない大豆に果実と野菜をブレンドしたもので2月の発売以降、好調に推移している。

おからを丸ごと使用した飲料を象徴するものとしては大塚食品の大豆飲料「スゴイダイズ」が挙げられる。同商品は大豆たんぱくや大豆イソフラボンが摂取できる豆乳の機能価値に加えて、豆乳にはほとんど含まれない食物繊維も摂れるのが特徴で、厳選された北海道産の大豆を100%使用した「無調整タイプ」がプラスで推移している。

清涼飲料水の動きとしては、今年、アサヒ飲料が豆乳を発酵させてつくった「カルピス」となる「GREEN CALPIS」を発売し、植物ミルクを使用した新ブランド「PLANT TIME」を立ち上げた。

飲料以外では植物性ヨーグルトが活性化している。豆乳ヨーグルトの展開に加え今年に入り大豆とアーモンド使ったヨーグルトが参入し売場を賑わしている。