震災から復興進む松川浦産あおさのり 地元・マルリフーズがシーフードショーに出展

第22回ジャパンインターナショナルシーフードショーが9月30日~10月2日まで東京ビッグサイト南1ホールで開催された。今年はコロナ禍で規模を大幅に縮小して開催されたが、それでも来場して見てみたいという強い気持ちが出展社にも伝わった様子。例年よりむしろ説明機会や試食は多いと話す。その中で福島県相馬市のマルリフーズは地元の松川浦産あおさのり(ヒトエグサ)を紹介した。

株式会社マルリフーズ(住所・福島県相馬市岩子字坂脇、社長・稲村利公氏)は国産あおさのり(ヒトエグサ)の加工販売を手掛ける。特に地元の松川浦産あおさのりは歴史ある特産品で、土産物から全国販売まで展開する重要な生産品だ。それが2011年3月11日の津波被害で松川浦の養殖施設などが根こそぎ流された。もちろん被害は水産関係にとどまらず地域一帯の住居や何から何まで被害を受けた。

あれから、もうすぐ10年。漁港や住居など復興も進んだ。あおさのり養殖も昨年に再開し、水揚げ量は「3.11」以前の1割弱という結果だった。2年目の今年の水揚げ量も同水準以下となった模様で、目標の1割以上には届かなかった。ただ、一歩一歩進むほかない。

松川浦産あおさのり(マルリフーズ)
松川浦産あおさのり(マルリフーズ)

マルリフーズも松川浦産のあおさ養殖が再開したことや生産品の紹介のためにコロナ禍のシーフードショーにはるばる参加した格好だ。東日本大震災以降は松川浦が壊滅した中で愛知県などヒトエグサを養殖する他地域から原料を調達して松川浦の復活を待っていた。そうして過ごしながら、ようやく昨年から地元産の扱いが再開されていた。

一般消費者が「青のり」「あおさ」と認識している海藻には大きく3種(スジアオノリ、ヒトエグサ、アオサ)があり、スナック菓子やトッピング、みそ汁の具材などに重宝されている。実はこれら3種の国産原料は総じて減少傾向が強くなっている。温暖化や後継者問題など原因は複合的だが、他の海藻と比較して国産比率の高かった海苔、青のりも時代や環境変化の影響を受けやすくなっている。国産海藻の貴重性はますます高まっていきそうだ。