ビール類 夏行事激減で打撃も新ジャンル好調維持

ビール・発泡酒・新ジャンルを合わせたビール類の8月市場動向は前年同月比約87%だった。昨年8月は順調だったことの反動、今年はコロナ禍で夏向けの需要が落ち込むなどしたことが原因だ。ただ、価格志向が強まる中で第3のビール(新ジャンル)は好調に動いた。

今夏は帰省、お盆、夏祭り、花火大会などが大きく減り、これらに伴う消費や長距離移動列車などでの需要が落ち込んだ。また、新型コロナ感染再拡大により業務用需要の回復も鈍く、さらに昨年8月は前半の猛暑や、消費増税前の仮需要が発生し始めていたため順調だったことなどの裏返しもあり、狭義のビールは70%弱になった。

発泡酒は価格志向や健康志向から一定の支持があるものの数字を落とし約94%。一方で新ジャンルは価格優位性などもあり105%。

10月1日にはビール減税、新ジャンル増税もあることから、今月は新ジャンルに駆け込み需要が発生するとみられる。既にコーナー化した店頭もみられ、メーカー側も景品付きキャンペーン商品を投入するなど注力する。

アサヒビールの8月ビール類は80%(1~8月累計84%)。主力の「スーパードライ」は72%(76%)。発泡酒「スタイルフリー〈生〉」は健康志向の高まりを受けて101%(106%)、これで8か月連続の前年超えだ。新ジャンル「クリアアサヒ」は95%(96%)だが、9月は約2割を増産して駆け込み需要に対応。今年発売の「アサヒ ザ・リッチ」は519万箱と、上方修正した今年目標(800万箱)の6割を超えた。

キリンビールのビール類は92%。うちビール71%、発泡酒93%、新ジャンル107%。主力の「一番搾り」66%だが、発泡酒「淡麗グリーンラベル」98%と踏みとどまった。新ジャンル「のどごし〈生〉」は92%だったが、「本麒麟」は141%となり、18か月連続で前年超えを果たした。

サントリービールのビール類は88%。ビールは58%、新ジャンルは101%だが、健康志向が後押しして「金麦〈糖質75%オフ〉」は120%と高い伸び。ノンアル「からだを想うオールフリー」も157%と好調。

サッポロビールのビール類は82%(92%)。うちビール70%(79%)、発泡酒78%(84%)、新ジャンル108%(129%)。業務用ビールが落ち込むものの、新ジャンルでは「麦とホップ」「GOLD STAR」のツートップ戦略が奏功。ビール「黒ラベル」単体の缶商品は累計で前年を大きく上回っている。