チルド麺の菊水、100周年に向け新スタート 「真面目」な社風貫く 種村洋一郎社長

創業71年目を迎えた今年6月、杉野邦彦会長からバトンを受け継ぎ、種村洋一郎社長が就任した。菊水では日本最大のローカル「北海道」を強みに、道内、本州と戦略を変えて全国へ販売網を広げてきた。次なる100周年に向けて、同社初の生え抜き社長のもと業務拡大の礎を築く。種村社長に抱負を聞いた。

――改めて抱負を語ってください。

種村 私は7代目社長であり、同時に初のプロパーからの社長。従業員の努力、苦労は(過去の社長に比べて)肌で感じてきたと思っています。前杉野社長(現会長)や歴代社長の菊水の貢献に感謝をしつつ、これからも従業員ともに会社、社会へ貢献できる真面目な菊水を貫き通したい。そして全国のお客さまには、美味しいと思ってもらえる「麺」を作り続けます。

――種村社長が考える貴社の強みとは。

種村 伊藤ハム米久ホールディングスのグループシナジーにより、業務監査などが充実し、社内環境の改善、改革がしっかりしていること。一方で中小企業の強みでもある従業員、役員が非常に近い距離に働ける環境にあり、あらゆる情報の共有化が早く環境変化への対応がスピーディに行われることだと思います。

北海道では「麺の食文化をわれわれが作っていく」と言っても過言ではないくらいの企業規模となり、本州においては伊藤ハムグループの物流システムを活用して、北海道の札幌ラーメンを全国の食卓に届けることができていると自負しています。あと当社の社員は、みんな本当に真面目ですね。

――今のチルド麺市場について思うことを。

種村 近年のチルド麺市場は下降傾向が続き、冷凍麺、即席麺、調理麺などへとパイが移行する縮小気味なカテゴリーだったが、新型コロナウイルスの影響で内食需要、家庭内調理が増加している。マーケットでも惣菜部門が苦戦し、その一方で青果、鮮魚、食肉、調味料などが売れている。簡便性よりも、家庭内でしっかりと調理を行う傾向が強まってきた。当社においても、3~6月は内食化で需要が大幅に拡大。これまでチルド麺を購入していなかった、新たなお客さまをとらえることができたと感じています。

――先行きが不透明な環境での舵取りは。

種村 まずは真面目にしっかりと製造を行い、安全で安心な食品をつくり続け、お客さまにお届けすること。美味しさに妥協せず、お客さまに価値を感じてもらえる商品を作り続けること。社員、従業員が安心して働ける環境をしっかりと模索すること。要するに「当たり前のことを、当たり前にやる」だけです。