おにぎり不振で困る海苔

コンビニ不振が海苔業界に大きな不安を与えている。コロナ禍で最重要商品のコンビニおにぎりが売れていない。外出自粛の影響などでランチ需要が減少し、さらに大学の休校も追い打ちをかけた。

▼海苔需要のざっくり3割はコンビニで占めており、おにぎり、巻物、弁当などで使用される。海苔は乾物の副食材としては随一の市場規模(約1千800億円)を誇り、専業体が多いのも特徴。それだけに海苔を仕入れなければ商売が始まらず、ここ4年の生産不振では原料の取り合いになり、相場は暴騰した。

▼それがコロナ禍でコンビニや回転寿司など大口ユーザーの売上げが急減し、海苔需要も減少。一転して在庫に余裕が出てきている。

▼もちろん家庭用海苔は売れている。それまで市場構成比を減らし続けて、一番利益の薄いカテゴリーと評されたものだが、立場が逆転。巣ごもり需要は引き続くとして注力姿勢だ。不安はコンビニおにぎり需要が戻るかという点。不振理由の一つに直接手でつかむような商品は敬遠されているという話も出ている。業界の悩みは海苔が“採れない”から“売れない”に変わっている。