国分グループがSDGsステートメント策定 次期経営計画の大きな柱に

国分グループは、SDGsステートメントを策定した。6つの重要事項(地球環境、食糧生産、サプライチェーン、マーケティング、生活者、人財)を定め、それぞれの項目で「行動基本方針」と「達成目標(KPI)」を設定し、来期からスタートするグループの「第11次長期経営計画」に落とし込んでいく方針を示した。

2日に発表会見で國分勘兵衛会長は「当社は創業来、さまざまな危機を乗り越え、社会情勢の変化に対応し、食を通じて社会に貢献するビジネスモデルを変革してきた。気候変動や環境汚染、貧困や格差などSDGsの目標達成は、食ビジネスを担う私どもにとって重要な取り組みであり、グループの持続的成長に欠かせない問題として捉え、すべてのステークホルダーと連携して取り組みを進めていく必要がある」と語った。

國分晃社長は「国分グループは信用の社是のもと、継続する心、革新する力を企業理念に、”食を通じて豊かな暮らしをお届けする”とのサブテーマをSDGsステートメントに置き換え、その達成目標をグループ経営計画に織り込んでいく」との意気込みを示した。

新たに策定したSDGsステートメントは「300年間紡いだ商いと次世代につなげていく。私たちは食を通じて世界の人々の幸せと笑顔を創造します」。具体的な取り組み目標となる6つの重要事項(マテリアリティ)は、

①地球環境
②食糧生産
③サプライチェーン
④生活者
⑤マーケティング
⑥人財

各項目で行動基本方針と達成目標(KPI)を設定した。

①では温室効果ガス排出量削減目標として、2030年までにグループ全体のCO2排出量30%削減(17年比)、2050年のゼロ化を目指すほか、2030年までにプラ廃棄物の熱回収方法以外のリサイクル率40%、展示会等で使用するワンウェイプラスチックのゼロ化、2050年までにすべての国分オリジナル商品を環境配慮設計とすることを盛り込んだ。

②では、持続可能な食糧生産を支援し、生産にかかわるすべての人が適正な対価を得ることができる世界をめざし、環境・社会に配慮した食糧資源の持続的な利用として、2030年までにサステナブルカテゴリー(フェアトレード・エシカル・認証製品等)の売上げを100億円以上とすることや、特長ある地域の食材や原材料を生産者の顔が見え、生活者にさまざまな形態で届ける仕組み構築を盛り込んだ。

③では、サプライチェーン全体の脱炭素化と廃棄物削減に向けた持続可能なインフラ機能の構築を目標に、流通にかかわるエネルギー使用量の効率化・改善に向けて、2030年までに「従来のスタイルにとらわれることなく、異業種を含めた共同配送・共同倉庫を同社が主体となって拡大する」ことや、食品廃棄物量50%削減(17年比)を掲げた。

④では、あらゆる情報をインテリジェンス化したマーケティングを推移し、2030年までに地域密着卸として、地域との連携強化によるフレッシュカテゴリーの売上倍増を目指す。

⑤では、すべての生活者が良質な食に平等にアクセスできる社会の実現を目指し、災害時や緊急時における食糧品調達・供給体制の整備や、買い物難民・買い物弱者・買い物困難者に対して、物流シェアリング等を活用して食サービスを届ける仕組み構築を目指す。

⑥では、グループのダイバーシティ実現に向けた次世代リーダー育成や、上級職における女性の割合を15%以上にする。

ステートメント策定にあたって、相澤正邦執行役員経営企画部長は「来年からスタートする第11次長計(21-25年度)において、ステートメントの達成目標をふまえた具体的なアクションプランを織り込んでいく」と説明。國分晃社長は「相当ハードルが高いものもあるが、SDGsの目標達成は1社だけでは難しい。メーカー、得意先の協力も得ながら取り組んでいきたい」と語った。