熱中症対策 むぎ茶飲料に照準 スポーツドリンクへ領域拡大の動きも

熱中症の注意喚起が促される中、自販機やコンビニなどで“飲みたいとき”に即飲できるむぎ茶飲料の需要拡大が予想される。

むぎ茶飲料市場は11年の東日本大震災を境に生活飲用として2ℓサイズが伸長し、18年の歴史的猛暑を契機に個人消費が増加したことで500㎖などのパーソナルサイズも伸長し1千200億円規模へと拡大した。

昨年は冷夏の影響、今年1-6月の前半戦はコロナ禍の影響で勢いは鈍化しているが、一大消費地の関東甲信が梅雨明けした8月1日以降は、飲料全般で上昇基調にある。
むぎ茶飲料市場の45%のトップシェアを握るのは伊藤園の「健康ミネラルむぎ茶」で前期(4月期)販売数量は3千770万ケースとなった。

同社の本庄大介社長は6月、決算発表会の席上で「『健康ミネラルむぎ茶』はノンカフェイン茶系飲料の中でも圧倒的なシェアナンバーワン。夏場の止渇飲料から年間飲まれる飲料へと成長しているが、ミネラル補給面ではアスリートへの商品提供も行いスポーツ飲料のカテゴリーにも入っていきたい」と意欲をのぞかせた。

公式ホームページには、同商品が適度なミネラルを含み暑さ対策に好適であることに加えて、スポーツ時の飲用も訴求。運動30分前までに250㎖を飲用し、運動中は1時間に500㎖を数回に分けて摂取することが効果的であると紹介している。

二番手はサントリー食品インターナショナルの「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」で前期(12月期)は2割程度伸長し2千550万ケースとなった。

今上期については、市場同様にコロナ禍が影を落とす中、イエナカ需要の増加に伴い、昨年発売開始した「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶 濃縮タイプ」缶を中心とした濃縮缶シリーズが好調に推移している。

伊藤園も今年、缶容器入り希釈用茶系飲料と称して「お~いお茶 緑茶」「Relax ジャスミンティー」「ウーロン茶」とともに「健康ミネラルむぎ茶」(180g缶)を発売開始し徐々に売場を広げている。