新しい生活様式のコーヒー 100年企業キーコーヒーが提案 消費・購買行動の変化や短時間購買に対応

8月24日に創業100周年を迎えるキーコーヒーは7日、コロナ禍による消費・購買行動の変化を受けて開発した家庭用の秋冬商品を発表した。コロナ禍で在宅勤務が浸透するなど家庭で過ごす時間が長くなったことでコーヒーの飲用機会が増加し、家庭用コーヒー市場は全般的に4月をピークに上昇基調にある。

田中正登志マーケティング本部R&Dグループリーダーは「従来、ご家庭で1種類のコーヒーを飲んでいたのが、仕事のときに飲むコーヒーとオフのときに飲むコーヒーといったようにさまざまなニーズが発生してきている」と指摘する。

そのほかの変化としては、ECニーズの高まりやスーパーでの時短購買化、高付加価値商品へのトライアルなどを挙げ、これらの変化に対応すべく投入される新商品の一つがEC専用商品の「プレミアムステージ スペシャルブレンド」(100g×10袋)となる。

EC専用「プレミアムステージ スペシャルブレンド」(キーコーヒー)。家に置いて楽しめるデザインも特徴
EC専用「プレミアムステージ スペシャルブレンド」(キーコーヒー)。家に置いて楽しめるデザインも特徴

「プレミアムステージ スペシャルブレンド」は、レギュラーコーヒー中容量帯市場(100~250g)で売上げ№1の高付加価値商品で、200gの粉と豆をラインアップ。EC専用の新商品では100gの内容量とすることでトライアルを促進していく。

「ECで100g×10袋を購入されたお客さまが、リアル店舗でも200gの粉と豆を購入してもらえるように、どのチャネルでも訴求して『プレミアムステージ スペシャルブレンド』の底上げを図っていきたい」と語る。

家庭用レギュラーコーヒー袋商品の醍醐味の一つに開封時に感じられる香りがある。100gにはその体験を増やす狙いもある。

阿部祐美子マーケティング本部R&DグループRCプロダクトチームリーダーは「一度開封すると鮮度が劣化してしまうといったお声や、ご家庭での使用では100gが適量といったお声が多く聞かれた。コーヒーデビューする際には200gでも多く、100gは新規ユーザーも買いやすいかと思う。100g×10袋では開封したときの香りが10回楽しめる」と説明する。

新型コロナウイルス感染予防の影響で、スーパー・量販店では買物の頻度が減り、来店客が一度の買物で短時間に多くのものを購入する傾向にある。

このような動向を受けて、「いかにして手に取らずしてパッと見て、その商品の特徴を理解してもらえるかが重要で、そのためには味とメーカーの二つが一番重要な訴求ポイントだと考えている」とし、パッケージにも工夫を施した。

主力品をリニューアルした「ドリップ オン」シリーズ(キーコーヒー)
主力品をリニューアルした「ドリップ オン」シリーズ(キーコーヒー)

「プレミアムステージ」シリーズは、KEYCOFFEEのロゴを大きくデザインしたほか、パッケージ正面に味を構成する酸味・苦み・コク・口当たりをそれぞれ7段階の味わいチャートで表現して店頭で味を確認しやすいデザインへと刷新し9月1日から発売される。

この中で中核アイテムの「スペシャルブレンド」は味覚も変更。「長年ご愛顧いただいた味わいを踏襲しつつ、新規ユーザーが入ってくるタイミングで少し酸味が強いと分析した。心地よく、程よく酸味がある味わいに変更して、どなたでも満足できる味わいに仕上げた」と胸を張る。

コロナ禍では有機コーヒーの引き合いも強まったことからラインアップも拡充し、「有機オリジナルブレンド」「有機華やかなビターブレンド」の150gフレキシブルパック(FP・軟包材)粉タイプと「有機オリジナルブレンド」の豆タイプを新発売する。

“縦陳列”に対応した「ドリップ オン」(キーコーヒー)のパッケージ側面と豆知識をデザインしたフィルター台紙の裏側
“縦陳列”に対応した「ドリップ オン」のパッケージ側面と豆知識をデザインしたフィルター台紙の裏側

簡易抽出(一杯抽出)型レギュラーコーヒーの「ドリップ オン」もパッケージを刷新。袋と箱タイプのデザインを統一させてブランドの視認性と店頭陳列時の見栄えを向上させた。

そのほか、袋・箱ともに7段階の味わいチャートをデザインし、イラストで抽出部分の特殊フィルターを訴求。特殊フィルターは保水性が高く抽出速度を制御し、簡単に濃く・安定して抽出できるのが特徴となっている。

(上から)田中正登志氏、阿部祐美子氏、折原拓朗氏(キーコーヒー)
(上から)田中正登志氏、阿部祐美子氏、折原拓朗氏(キーコーヒー)

折原拓朗マーケティング本部R&DグループGLプロダクトチームリーダーは、「イラストで『ドリップ オン』独自の強みである特殊フィルターの機能価値が瞬時に伝わるデザインにした」と述べる。

遊び心としてはフィルター台紙の裏側部分にコーヒーの豆知識を掲載。計12種類を用意し「知っている人も知らない人も楽しめるようにした」という。

箱タイプならではの刷新ポイントとしては、側面の一つに正面とほぼ同様のデザインを施し、側面を前面に押し出した“縦陳列”を可能とし狭い棚にも適合できるようにした。開けやすさ・たたみやすさも強化した。

味わいでは「ドリップオン スペシャルブレンド」を改良。「長時間じっくり焙煎させることで、より柔らかく、クリアな口当たりでスッキリとしたバランスのよい味わいに仕立てた」という。

コロナ禍で変化対応を余儀なくされる中、同社は従来通り品質重視の方針を掲げる。ただし「今回のような適量を新鮮な状態で飲んでいただく提案を契機に、容量帯やパッケージは新しい生活様式で少し変化をつけていかなければいけない」(田中グループリーダー)とみている。