「防災食」賞味期限が焦点 ローリングストックの啓発を

9月1日は「防災の日」。同日を中心に8月下旬から9月上旬にかけて防災ムードが一気に高まる。今年はコロナの影響により自治体主催の防災訓練や防災イベントは自粛ムードだが、大型スーパーや食品スーパーは同時期にこぞって防災コーナーを開設し、防災食や備蓄食の必要性を訴え、ネット販売の需要も急増する。

今年は新型コロナウイルスの感染拡大が直撃し感染症対策に重きを置かれているが、この間にも自然災害は発生し、まさに「複合災害」への対策が求められている。台風シーズンとなる8月、9月を控え、豪雨、台風等の自然災害と感染症が重なるだけに従来以上の対策が急務とされている。

「防災食」は、「非常食」「災害食」「備蓄食」とも言われ、その定義ははっきりしないが、そのとらえ方もまちまち。缶詰やレトルト食品、米飯類、パン、デザート、菓子、飲料などさまざまな加工食品が出回っている。防災食専業メーカーによる商品の特徴は賞味期限の長さであり、8年商品もかなり広がってきた。

一方、一般の加工食品メーカーでもフードロス削減などを背景に賞味期限を延長する動きが広がっており、これにより防災食として家庭に備蓄しておける期間が長くなり、食品メーカーの備蓄への意識が高まっているのも事実だ。

この背景には、個人向けの防災食は普段から少し多めに加工食品を買い、使ったら使った分だけ新しく買い足す「ローリングストック」という考え方がある。だが、ローリングストックの認知度は低く、実践している家庭は全体の2割という調査もあり、業界の啓発が求められている。