惣菜強化へ「肉にこだわる」 思い切った改革も断行へ 日本ハム冷凍食品 植月実社長

4月1日付で前任の鶴田道太氏から社長職を引き継いだ、日本ハム冷凍食品・植月実社長。

1986年に日本ハムに入社して以来、外食産業、コンビニ、スーパーのデリカチャネルといった、業務用の営業部門に長く在籍してきた。

また、企画部門、管理部門の経験も持ち合わせており、「これまでの知識、経験、人脈などを生かして冷凍食品事業の開発、販売促進、会社経営に役立てたい」と意気込む。

これまでの良いところは踏襲しつつも「変えるべきところは思い切って改革していく」という考えの下で営業アプローチや商品施策を社内で共有。今秋の新商品にも考え方の一部を反映したという。

商品施策の考え方は大別して二つだ。一つ目は、食肉加工メーカーのグループ会社として肉の強みを生かし、肉惣菜、中華惣菜のさらなる強化を図ることだ。「肉にこだわり、肉屋ならではの商品施策を展開したい」とする。

二つ目は、たんぱく質を中心とした商品施策を打ち出すことであり、これにより業界に貢献したいとする。

今期からグループ会社の4社が同じ加工事業本部の傘下となり「今までにない商品開発が可能になった」と期待を寄せ、今後はデザートやおつまみ、素材系の商品など新しいカテゴリーにも挑戦したい考えだ。

また「人」の問題も重視する。会社は人で成り立っているという考えの下、人を尊重した、もしくは人を大切にというキーワードを掲げ、風通しの良い組織作りと、個人の能力開発を進めたいとする。

特に次代を担う若手社員の教育に留意し、成功・失敗事例を含めたこれまでの経験の継承を図りたい考えで、横だけでなく縦のコミュニケーションも進めていく。

風通しを良くするためにコミュニケーションも重視。経営問題の6割がコミュニケーション不足によるものという考えから「伝えた相手の言動が変わらなければ伝えたことにならない」を全社に浸透させ、業界のすべての関係者とコミュニケーションを図るという。

コロナ禍中の着任となり、自身の活動も満足に行えず、社内や自宅にいる時間が長かった。これまで家庭用冷食の市場、チャネルに接する機会は少なかったが、この期間中に自社や他社の冷食を多く買い込み「研究が進んだ」といい、また「開発や販促を一緒に取り組むこともできた。今後もそうありたい」と語る。

経験を役立てたいとする一方で、毎年のように続く災害、そしてコロナ禍と、これまでの経験が通用しない事態も多い。「勘と経験を重ねたが、それが邪魔になることもある」として「真っ白な状態でものごと見ていきたい」と考える。

冷食の経験が浅く「まだ勉強不足な部分もある」というが「冷食業界に少しでも貢献できるようにしたい」と意欲的だ。