米国で売れる日本の漬物

米国で業務用漬物を販売しているメーカーの社長に話を聞いた。日本で伝統漬物を製造販売し、米国にも漬物工場を持ち、そこから現地の飲食店向けに酢漬を供給している。今年はコロナ禍により、一時は米国での売上げが9割減まで落ち込んだ。

▼米国政府は中小企業の支援策として給与保障プログラム(PPP)を実施。給与や賃料、光熱費などを政府が肩代わりする仕組みで、融資の形だが雇用を維持すれば返却する必要がないため実質的に補助金と言える。

▼前述の漬物メーカーはPPPを利用し、利益面で数千万円をカバー。同社の米国売上げは前年比2割減まで戻った。これは外食向けの回復ではなく、現地のスーパーで日本の漬物が売れ始めたことが大きい。供給が間に合わないほど注文が殺到している。

▼米国のスーパーに並ぶ日本食品のうち、日本で生産された商品は1~3割ほどで、それ以外は現地生産と見られる。漬物はさまざまな規制により輸出が容易でない。社長は「米国のピクルス市場は大きい。現地に工場がある強みを生かし、深耕を図る」と意気込みを語る。