業務用冷食 6月回復も外食は厳しく 昼食需要にシフトの動きも

今年の業務用冷食市場はコロナ禍の影響が大きくみられる。回復傾向がみられてきたが、元の状態に戻るまでには相当の時間がかかるとみられる。

コロナ禍の影響が見られ始めた2月半ば頃から外食が落ち込み始め、業務用冷食市場にもその影響が及んだ。3月には外出の自粛が広がり、在宅勤務も増えたことで中心部の外食、コンビニへの来店者数が減った影響を受けただけでなく、学校・産業給食の減少も響いた。4~5月は外食、ホテル、学校給食の需要はほぼ消滅した。

一方で中食惣菜はおおむね前年並みで推移。2月末からスーパーなどへの来店者が急増したことで期待されたが、パック・袋詰めで販売されたことでシズル感が下がり販売に影響。また、ストック性のある家庭用冷食などから購入されたこともあり、大きな伸びは見られなかった。

5月後半の緊急事態宣言解除後から一部で回復が始まり、6月には給食が再開されたことで上向きになってきたが、前年並みには至っていない。

回復が遅れているのはホテルを含む外食だ。人の移動が低調であるため、これまで業務用冷食の導入が進んできた分野だったホテルビュッフェでは、やや回復が見られるもののV字回復とはなっていない。

外食では、オフィス街などで昼食需要に回復傾向がみられるが、宴会や大人数での会食がほぼ行われないこともあり苦しい状況だ。

夜の飲酒が敬遠されがちなため、「当面は昼食需要が主となるのでは」(メーカー)とみる向きも多い。夜がメーンの居酒屋でもランチを始めるところもあり、「人の動きが戻らない中で昼食需要の取り合いとなれば激戦になるのでは」(同)と懸念する声も聞かれる。

昼食や惣菜のテイクアウトを実施する動きもある。一部では盛り上がった店舗もあったようだが「売上げの3割強程度をカバー」(飲食店)が実情のようだ。メーカーでもテイクアウトを支援する動きがみられ、キユーピー、ニチレイフーズなどがWeb上でメニューなどを提案している。