“有事”から“平時”に 緊急事態宣言解除受け総合スーパー既存店が急回復 6月主要量販

量販店・総合スーパー GMS 2020年6月既存店伸長率 市況

主要量販の6月既存店伸長率は、緊急事態宣言解除に伴い、“有事”から“平時”に戻った総合スーパー(GMS)が急回復。食品スーパー(SM)も客数と客単価の乖離が続き、全体の伸長率こそ鈍化したものの、おおむね100%超を維持するなど堅調に推移した。

GMSは軒並み大幅な改善。イオンリテールの既存店伸長率100%超は2月以来。引き続き食品が好調に推移したことに加え、在宅時間の長期化などにより寝具・寝装品やテーブル・キッチンウエア等ホームファッション部門が115%と大きく伸長。衣料品カテゴリーも前期比7割程度だった5月との対比で20ポイント以上改善した。

イトーヨーカ堂も大幅な改善となった。商品売上高(前年比105.8%)が5月比で7.8ポイント改善したことに加え、テナント売上げ(前年比91.4%)の同37ポイント改善も大きく寄与した。イズミもテナントの営業再開などが改善要因。ユニーは6月度について「夏物需要を取り込むなど衣料品、住居関連品が二ケタ増、食品も前年超えとなり全カテゴリーが順調に進捗した」としている。

ただ、GMS売上げの内容をみると、「食品は鮮魚、精肉、青果などの生鮮食品や麺つゆなどの調味料、乾麺や即席袋麺などが伸長。衣料品は、気温上昇の影響により夏物を中心とした婦人向け衣料や肌着、靴下、ホームウエア。住関品は洗濯や台所周りの雑貨・消耗品、炊飯器やホットプレートなどの家電製品、パズルやTVゲームなどの玩具が貢献した」(ユニー)というように、依然として一定程度の「巣ごもり消費」が継続していることをうかがわせる。

SMは「新しい日常」の下、買い物客の来店頻度低下などで客数100%割れが続いているが、客単価は高水準を維持した。特に大都市・周辺エリアへの出店比率が高いライフコーポレーション、マルエツ、成城石井、ヤオコー、カスミ、いなげやなどは客単価が二ケタ増。ヤオコーは客数92%に対し客単価122%といった異常値が続く。

首都圏のSMトップは現状について「“ウイズコロナ”と言われているが、現場感としては”アンダーコロナ”だ。働き方やお客さまの生活パターンが変わり、買い物の仕方も変化しつある。コロナ以前に戻ることはないのかもしれないという危機感を持っている。いま現在、お客さまにアピールできる、ご納得いただける、お役に立てる売場をどう作るかを見通せず、もがいているところ」との認識を示す。

新型コロナの収束時期は見通せず、経済の先行き、消費行動の変化も予測しにくい。新型コロナウイルスの新規感染者数が再び増加に転じる中、量販業界は今後しばらく、「新たな日常」に対応したビジネスモデルを模索することになりそうだ。