コロナ対応に注力 他団体との連携強化目指す 日本チェーンストア協会 小川信行会長

日本チェーンストア協会の小川信行新会長(東急ストア代表取締役会長)が15日、都内で会見し、就任の抱負、今後の取り組み課題などについて語った。新型コロナウイルス感染症拡大を受けた緊急事態宣言下での会長就任となったが、小川新会長は、来店客や従業員の安全確保を第一としながら、災害対応を含めライフラインとしての社会的役割を果たすとともに他団体との連携強化や協会の体制強化などに取り組む考えを明らかにした。

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現在は100年に一度と言われる大変革期で、今後の予測は困難な状況だ。新型コロナウイルスの第2波が起こっているのではないかと言われる状況下、見えないウイルスとの戦いということで、お客さまに安心してお買物いただくため、すべての従業員の安全のため、何をすべきで、何をすべきでないか。日々変化する状況下、現場は大変難しい中で運営している。新型コロナウイルスのワクチンや治療薬が待たれるが、それまでは、現在の最新の知識と、現在までの経験で、新たな日常というものがいかにあるべきか、売場でお客さまにご負担やご不信を起こさせないためのさまざまな工夫が求められている。

経営から言えば、リーマンショック以上の経済の落ち込みが予想されている。その中で、各社の今後の経営状況、経営環境は厳しくなるだろうが、チェーンストアはライフラインとしての役割を担う。現在の新型コロナ禍の中でも、九州や西日本では自然災害が発生している。(われわれの)役割は大変重要だと思っている。現状の厳しい環境の中でもお役に立てるようにしなければいけない。

消費税転嫁対策特別措置法、環境、IoTの活用、雇用問題等々、多くの課題があることは認識しているが、今後、取り組むべきことの一つは、他の小売団体との連携を進めること。昨年の「キャッシュレス・ポイント還元事業」などのような、不適切、不公平な制度の導入に対し効果的な手を打てず、対応が後手に回り、加盟社の皆さんは忸怩たる思いをされたことと思う。そうした反省に立ち、小売業界の他団体との連携を推進し、業界のエゴでなく、お客さまの混乱と小売業全体の公平な競争環境を目指し運動していきたい。そのためには、個々の協会、団体の活動だけでは限度がある。当協会がリーダーシップをとり、他団体との連携を進めていきたいと考えている。

足元では新型コロナ問題が危惧される。現在“ウイズコロナ”と言われているが、われわれの現場感としては“アンダーコロナ”だ。この中で日々、お客さまが何を求めておられるか、何をしなければいけないのかということが切実に求められている。現在は緊急対応としてやらなければいけないことをやっているが、お客さまのニーズは刻々と変化している。それに機微に対応するしかない。変化を認識しながら、現場に反映していく以外にないのではないかと感じている。

(新型コロナで)リモート(在宅勤務)とか働き方が変わっているし、お客さまの生活パターンも変わり、買物の仕方も変化しつつある。コロナ以前に戻ることはないのかもしれないという危機感を持っている。いま現在、お客さまにアピールできる、ご納得いただける、お役に立てる売場をどう作るかは見通せていない。日々対応しなければいけないと考えているが、当社の中でももがいているところだ。

【略歴】1948年生まれ、71歳。1971年東急ストア入社。東急技術センター社長、東急ストア取締役副社長執行役員などを経て、13年5月から現職。16年5月からは日本チェーンストア協会副会長。