氷糖商戦“東高西低”の結果に 青梅出荷量で明暗

今年の梅酒・梅シロップ向けの氷糖商戦がほぼ終了した(東北以北は継続中)。和歌山産の青梅出荷量が少なく価格も高いことから西日本エリアが悪く、和歌山産より比較的安定した出荷だった群馬県産が多く出回る東日本は健闘した。ただ、各氷糖メーカーの商戦実績としては昨年に続いて前年を下回る見込みだ。

トップシェアの中日本氷糖は東日本が前年対比95%、西日本が85%で推移。日新製糖は東日本では前年実績を超えており、西日本は10%以上の落ち込み。ただ、全社では95~99%の予想。鳳氷糖は「昨年を大きく下回る」とのことで、西日本エリアで特に九州地区に強みを持つ同社の立地等を考慮すると10%以上の減少と推測される。

氷糖は年間販売されているが、梅酒・梅シロップ向けに青梅が出回る5月下旬から6月下旬が販売ピークとなる。商戦の成否はほぼ青梅の出荷量や品質、価格に影響されるため、青梅が安く大量に出回ると氷糖も多く消費される構図だ。

今年はコロナ禍での商戦開幕となり、忙しい食品スーパーが特設売場を作ってくれるかが心配された。「ほとんどの店舗で、しっかり確保していただいた。本当に頭が下がる思い」(鳳氷糖)とのことで売場作りは問題なし。

ただ、チャネル別では氷糖販売の構成比を上げているホームセンターは縮小された様子。今年はコロナ禍でサニタリー品や仕切りカーテンなどが飛ぶように売れているため、氷糖商戦にあまり関心を示してもらえなかったようだ。

一方、巣ごもり需要も期待された。首都圏では「この出回り量と価格にしては販売成績が良かったことから恩恵はあったと思う」(日新製糖)や、「巣ごもり需要で販売量が増えると準備を進めてきた」(鳳氷糖)など、ホットケーキミックスほど売れることはないだろうが、潤沢に青梅が出回っていればと悔いが残るものとなった。

これで梅酒向け商戦としては一昨年の3年ぶりプラス以降、昨年と今年は黒星となった。過去の推移から見るとプラス期が2~3年ほど続き、マイナス期も同様となり、トータルで平均1万5千t(年間出荷量)を維持している。ここ5年ぐらいで見るとややマイナスに偏っているので、来年以降はプラス期に入ることが期待される。