冷凍ピザで「飽きさせない」提案 業務用冷食は課題解決型商品も マルハニチロ

マルハニチロは今年の秋季新商品として、家庭用冷凍食品27品、家庭用加工品10品を9月1日に、業務用冷凍食品7品を11月1日(一部9月1日)に発売する。

今年は創業140年を迎えた記念の年だが、池見賢社長は4月の就任からコロナ禍対策に明け暮れた。池見社長は「食と健康を提供するものとして担う社会的使命の重みと果たすべき役割を改めて深く認識した」と語る。

4月より食品部門を担当する半澤貞彦取締役専務執行役員は「業務用ユーザーの課題を一緒になって解決するパートナーになる」と話し、そのためにも「7月に東京・豊海に移転する新東京開発センターの役割が大きくなる」という。

家庭用冷食や缶詰は需要が増え、3~5月の生産はフル稼働だったが、業務用中食は前年割れ。ユーザーと意見をすり合わせ一部を休売、主力に集約して生産を行った。

一斉休校、緊急事態宣言で学校・産業給食、外食などは厳しく、また家庭用弁当商材も大幅に需要が減少、予算比80%の生産調整を実施した。

「山陰産 のどぐろを使ったお魚ハンバーグ」(マルハニチロ)
「山陰産 のどぐろを使ったお魚ハンバーグ」(マルハニチロ)

6月の家庭用冷食は前年同月比105%ほどと落ち着きを取り戻し、通常の生産体制で対応。休売品も6月末までに約8割が販売を再開した。

開発担当者が生産現場に入れず開発に遅れが生じたりして、今回の発表を見送ったものも多い。特に厳しい品質管理基準を設定するメディケアの新商品は取りやめるなどし、結果として昨年より新発売数は減った。

家庭用冷食の一押し商品はピザだ。復調の兆しが見える冷凍ピザ市場に向けて子供向けと、ちょっと贅沢な普段使いのピザを投入することでユーザーを「離さない」「飽きさせない」提案を試みる。

子供向けには「くまちゃんシリーズ」から「ミニピザ」を発売。くまちゃんをかたどり、サイズも子供に合わせて小ぶり。

「Cheeeeese! Pizza」は、同社既存品の2倍上のチーズをのせた。もっちりでカリッとした食べ応えがある生地も特徴的。

缶詰では漁獲状況が安定した北海道産まいわしを使った「まいわし油漬け」を発売。使いやすい、時短料理しやすい水産素材缶詰として提案する。パスタやサラダにそのまま使え、油も利用できる。

「手作りサクサク野菜かき揚げ80」(マルハニチロ)
「手作りサクサク野菜かき揚げ80」(マルハニチロ)

すりみ食品では「山陰産 のどぐろを使ったお魚ハンバーグ」を用意。成功事例といえる「産地厳選お魚ソーセージ」の料理素材として展開。水産売場への拡大を続ける考えだ。

デザートでは「フルティシエ ちょっと贅沢 山形県産 黄桃&白桃」が登場。果肉とゼリーのバランスなどが求められること、生鮮果物と価格が比較されることなどを踏まえた開発だ。

業務用冷食では「手作りサクサク野菜かき揚げ80」を投入。人手不足対策として店内揚げからプリフライへの移行促進を図り、販売ロス軽減にもつなげる。また、春の商談が十分にできなかったことから改めて提案を強化。コロナ共生型社会へのシフトに合わせ、家庭での時間増加や健康志向に対応した展開も図る。