「烏龍茶」誕生から40年目、伊藤園の挑戦 「香りを楽しむお茶」に方向転換

無糖飲料の歴史を切り開いた伊藤園のウーロン茶飲料「烏龍茶」が誕生から40年を迎え、現代人の嗜好に合ったウーロン茶飲料に生まれ変わる。伊藤園は6日から、香りを重視したすっきり本格派タイプの「烏龍茶」(650㎖PETボトル・275㎖PETボトル)を新発売する。

カテゴリーにとらわれず、主に「香りを楽しむお茶」を訴求。新型コロナの影響で家飲みが増える中で、食事との相性を生かし、成長を続けている無糖紅茶からの需要流出も見込んでいる。

伊藤園の「缶烏龍茶」は、1980年に世界初の無糖茶飲料として開発された。今では無糖は飲料全体に広がっているが、その出発点は伊藤園の「缶烏龍茶」だった。1981年当時の全飲料に占める無糖飲料の比率はわずか0.6%だったが、現在では49.9%に広がっており、その先駆けとなった。

順風満帆だったウーロン茶市場だが、無糖飲料の競合製品も台頭する中で1994年をピークに減少。伊藤園の烏龍茶も苦戦を強いられてきた。その背景には「飲み飽きた」「おいしくない」などの声が多かった。

内山副本部長㊧と新ブランド育成グループの谷口氏(伊藤園)
内山副本部長㊧と新ブランド育成グループの谷口氏(伊藤園)

40周年を契機に今回発売する「烏龍茶」(既存のブラック烏龍茶も併売)は、原料茶葉に華やかで甘い香りが特徴の「色種(しきしゅ)」と、鮮やかな赤褐色の水色(すいしょく)にすっきりとした渋みが特徴の「水仙(すいせん)」を使用。茶葉の特徴を最大限に生かすため、おのおのに最適な抽出を行いバランスよくブレンドすることで、烏龍茶本来のコクがありながらもすっきりとした後味に仕上げた。容器にもこだわり、環境に配慮した容器としてラベルを約33%薄膜化、ボトル重量を約36%軽量化したことに加え、女性にも持ちやすい「くびれ形状」を採用した。

「これまでの40年は第1ステージとして無糖市場を築いてきたが、これからは先人の教えを受け止めながら第2ステージを築いていく」(内山修二マーケティング本部副本部長兼新ブランド育成グループブランドマネジャー)と語っている。

「最近は無糖茶の中でほうじ茶や麦茶、ジャスミン茶が伸びているが、これらに共通することは心地よい香り」とし、新製品も「烏龍茶の本質・王道である香りを楽しむお茶」に方向転換。「本質を貫けば商品は必ず売れるはず」と力強く語っている。初年度の販売目標は200万~300万ケース(前年比125~130%)で、2年をかけて500万ケースを目指す。