卸物流費 18年度は改善も高水準続く 人手不足で加工費上昇

物流 物流費高騰 日本加工食品卸協会 ホワイト物流

日本加工食品卸協会はこのほど、18年度(18年4月~19年3月)の新物流コスト実態調査結果を公表した。関東支部の8社から回答を得て、その中で特に常温加工食品のウエートの高い3社(加藤産業、三菱食品、日本アクセス)について毎年集計・分析を行っており、1ケース当たりの卸物流費は前年に比べて0.8ポイント改善したものの、一昨年比では6.2ポイント増と依然高水準が続いている結果となった。

調査は日食協・関東支部流通業務委員会が毎年実施しているもの。それによると、関東地区の常温加工食品の平均ケース単価は2千372円と前年に比べて19円増。原料価格の高騰などにより5年連続の上昇となった。

一方で、1ケース当たりの物流コストは107.8円となり、前年に比べて0.97円減(0.8%減)で、売上比でも4.55%と昨年の4.62%から0.07ポイント改善した。ただ、前年の17年の物流コストは、16年の101.5円(売上比4.46%)から108.7円(4.62%)と7.1%も急増しており、18年度も依然として高水準にあることが浮き彫りとなった。

物流費用の項目別内訳は次の通り。データ処理費4.8円(0.82円増、売上比0.2%)、設備費17.59円(2.84円減、同0.74%)、流通加工費39.83円(1.48円増、同1.68%)、配送費45.6円(0.43円減、1.92%)。データ処理費・配送費はほぼ横ばい、設備比は減少、流通加工費は増加した。

人手不足を背景とした人件費増加で、流通加工費は最低賃金の上昇と派遣作業員の増加もあり、2年連続のアップとなった。配送費では協働によるサプライチェーンの効率化や物流与件の見直し、拠点の統廃合・変更により大幅なコスト増を抑制したものの、その改善努力は吸収され、厳しい状況にある。設備費の減少は、拠点の統廃合等によるもの。

足元では新型コロナウイルスの影響で、人手不足の一時的な緩和も伝えられるが、労働生産人口の減少など中長期的には厳しい状況に変わりはない。

こうした中で、今後は「ホワイト物流」推進運動への賛同など、物流部門だけでなく企業全体で改善の取り組みが不可欠であり、トラック入荷受付/予約システムなどの導入やサプライチェーン全体の協調推進が必要とした。