砂糖 5月販売は2割減 経済停滞もろに影響

精糖工業会が調べている会員社の砂糖販売量が5月はさらに悪化して前年比81.18%に落ち込んだことが分かった。4月も前年比85.46%と大きく減少したが、前年に改元に伴う5月GW10連休の駆け込み需要があり反動減も加わっていた。しかし、今5月分は昨年に反動減になるようなプラス要素もなく、単純に砂糖消費が2割近く減少したことを表している。

個別では大袋(業務用)が前年比80.09%となり、4月の85.82%からマイナス幅が拡大した。業務用砂糖の市場構成比は約87%と大きいが、飲料や菓子、調味料など加工食品向けも含まれるため、外食向けだけの比率ではない。

しかし、4月の緊急事態宣言以降の外食、旅館・ホテル向けの需要は激減しており、インバウンドでも菓子関係は盛況で砂糖消費に大いに貢献していた。それがほぼゼロになった影響はかなり大きい。

また、家庭用砂糖の5月販売は87.12%と同じく大幅減だった。先月(83.82%)より少し回復したが微々たる範囲でしかない。一部、家庭で作るお菓子やケーキ向けと思われる特殊糖が欠品の勢いで売れていたが、全体に貢献するほどではなく業務用と同じくマイナスを強いられている。

砂糖(主に白糖)は食品市場の隅々にまで浸透した基礎食材なので、市場の一部が盛り上がってもあまり消費増には貢献しない。例えば昨年の消費増税以降も全体的に経済が停滞し砂糖はもちろん、他の甘味原料もマイナス消費になった。何か特別なブームが起こるよりも“みんな悪くない”という状況の方が環境的には良い。

気になるのは今後の推移。4月の大幅減を「前年の反動だから」という楽観論は吹き飛ばされた。直近は夏場の飲料、アイス販売がどうなるか。また、氷砂糖も現在は梅酒漬け・梅シロップ向け商戦の真っただ中でもある。とりあえず暑い夏が期待されている。