かどや製油 長期ビジョンを策定 グループ一体で「変革と挑戦」

かどや製油は2030年に向けたグループ長期ビジョンを策定した。外部環境の激変に加え、カタギ食品の連結化(17年)、袖ケ浦工場の稼働(20年春)を踏まえ、久米敦司社長は「当社グループは“第二の創業”といえる大きな節目を迎えている。グループが一体となって方向性を定め、変革と挑戦を進める」との決意を語った。

グループ長期ビジョンのメッセージは「変革と挑戦!健康と笑顔を届ける№1を目指す」。ごまのリーディングカンパニーとして、「常に変革への意識を持ち、時代が求める新しい価値を創造し、すべてのステークホルダーに喜んでもらえる№1の存在でありたい」との思いを込めた。また、グループ役職員一人ひとりが自ら考え、動き、発信する企業風土を創り、「新しいことにチャレンジする」との指針を示した。

長期ビジョンの策定と合わせ、1858年の創業以来、同社初となる中期経営計画「ONE Kadoya 2025」を策定。定量計画は年内にまとめる予定だが、従来の売上高経常利益率に加え、ROE8%以上の水準確保を新たな指標に加え、25年までのアクションプランとしてSDGs経営の実践や、グループの生産最適化、営業・開発面での連携強化、人材育成、マーケティング施策の実行を進める。

今期の重点施策では、袖ケ浦工場の新設(年間8千t)により、ごま油は小豆島の2工場体制を確立。国内・海外の2営業本部体制でさらなる拡販を目指す。国内では、トップシェアを誇るかどやブランドの底上げを図り、ごま油初のトクホ製品など新商品開発を加速。海外では北米市場を主軸に、欧州、東南アジアでの展開を広げる。

食品ごまでは、カタギ食品・かどやの2ブランド体制で、生産・販売・開発面での連携強化とシナジー創出を目指す。

生産体制では、かどや製油の小豆島・袖ケ浦工場、カタギ食品の寝屋川工場の3工場の連携強化により、生産効率向上を進める。研究開発面では、小豆島から首都圏の袖ケ浦工場へのR&D機能の集約を中長期的に進める考えも明らかにした。

なお、新型コロナウイルスの感染拡大と外出自粛で、4月以降家庭用は10%以上伸びているが、業務用は外食向けが厳しい状況。主力のごま油は、家庭用濃口タイプの導入拡大を図り、通期でも数量3・3%増、金額3%増を計画するが、ごま原料価格の上昇や償却負担増により、通期の営業利益は44%減の大幅減益を見込む。