紅茶飲料 コロナが影落とすも明るい兆し 「紅茶花伝ロイヤルミルクティー」2ケタ増

紅茶飲料市場は昨年、数年ぶりに数量・金額ともに二ケタ成長を果たし、生産量は2010年を上回り過去最高を記録した。

今年も、この勢いに乗りかかろうと各社がマーケティング活動を強化する中で、新型コロナウイルス感染拡大によって出鼻を折られてしまった。ただ、こうした中でも一部で明るい兆しも出てきている。

その1つが昨年9月にフルリニューアル発売された「紅茶花伝 ロイヤルミルクティー」(コカ・コーラシステム)となる。

ミルクティーを好む10代・20代をメーンターゲットに、新容器を採用したほか、中味はミルク負けしないように茶葉を増量して刷新したところ好評で、一時、想定を超える需要があったため品薄状態となったが、生産体制を整えたところ今年にかけて売上げが好調で「1~4月の売上げは昨年と比較して二ケタ増で成長している」(日本コカ・コーラ)。

特にコンビニ、スーパーでの売上げが好調で、コールド・ホットともに「購入者数と購入回数が増加し、中でも10代の伸び率が顕著となった。既存・新規ユーザーともに、リニューアルした味わいに対して“後味がすっきりとして飲みやすくおいしい”という評価をいただいていることが購入につながっていると考えている」。

「午後の紅茶 ザ・マイスターズ ミルクティー」㊧と「同 オレンジティー」(キリンビバレッジ)
「午後の紅茶 ザ・マイスターズ ミルクティー」㊧と「同 オレンジティー」(キリンビバレッジ)

キリンビバレッジは5月25日、「午後の紅茶 ザ・マイスターズ ミルクティー」と「午後の紅茶 ザ・マイスターズ オレンジティー」の販売がともに好調で、「午後の紅茶 ザ・マイスターズ」シリーズの19年3月からの累計販売本数が5月7日に1億本を突破したと発表した。

糖離れの進む30~50代の女性を中心に“ひと手間かけた甘くない微糖紅茶”という商品コンセプトが高く評価されたことが好調要因。今年3月に新発売した「オレンジティー」は、30~50代女性に高いリピート率で購買され、同時期にリニューアル発売した「ミルクティー」の味覚も好評を博しているという。

これに対して、4月21日に新発売された「クラフトボス レモンティー」(サントリー食品インターナショナル)も出足好調となった。

そのほかフルーツ入りやフルーツフレーバーをコンセプトにした商品では「TEA’s TEA NEW AUTHENTIC」の生シリーズ(伊藤園)や「日東紅茶 フルーティーリッチ」シリーズ(三井農林)も有望株。

「日東紅茶 フルーティーリッチ 」(三井農林)
「日東紅茶 フルーティーリッチ 」(三井農林)

「フルーティーリッチ」シリーズを製造する三井農林の須玉工場は、紅茶飲料の製造において原料茶葉の調達から抽出・充填・製品化まで一貫して行っている点と、こだわりの独自抽出ができるという点で一般的な飲料工場とは一線を画している。

同工場では一般的なニーダー抽出機に代わるものとして、独自の抽出機を使用し、通常よりも高濃度で抽出することも可能で、「通常、濃縮機を使ってしまうと香りが飛散してしまうが、この抽出機では抽出だけで濃度が高まり、香りも維持される」(三井農林)。

これらの技術が導入されて開発された「フルーティーリッチ」シリーズの流通からの味覚評価は高く、「さらに配荷拡大を見込む」。