国分グループ、3温度帯センターをフル活用 生鮮分野の取り組み拡大も 今期方針

国分グループ本社は「20年度の経営基本方針」と政策DVDを得意先に配布した。新型コロナウイルスの感染拡大で中止した得意先向け経営方針説明会で発表予定の資料をまとめたもの。

國分晃・国分グループ本社社長兼COOは「第10次長計最終年度予算で掲げた売上高2兆円、経常利益180億円の達成に向けてグループ一丸となって取り組む」方針を示した。

DVDでは、國分勘兵衛会長兼CEOが19年度を振り返り、「関西総合センターの稼働による全国3温度帯センター網の構築、共同持株会社セントラルフォレストグループの発足、海外事業の基幹化など、機能面の充実が進んだ」と語った。

その上で、20年度は「最終年度を迎えた第10次長計の総仕上げとともに、第11次の長計策定の年となる。SDGsの取り組みでは、持続可能な生産体制と消費を実現するために、(卸として)生産と消費を調整する機能を果たすとともに、労働力不足が深刻化する中で、デジタル化によって生産性を高めていく。世の中の変化に対応し、メーカーの要望に応え、一緒になって取り組む」との考えを強調した。

20年度のグループ基本方針では、戦略5業態(①メーカー、②健康・介護、③ネット/通販、④外食、⑤中食)の取り組みを継続強化する。

①メーカー向けは、グループの最重要顧客のひとつと位置付け、商品・サービス・物流機能をさらに進化・高度化。カテゴリー横断の提案に加え、営業・販促代行、原料・資材販売などサポート機能を充実させる。

昨年来進めてきたQ-PITSの標準項目について、小売・外食事業者を巻き込んで、メーカーの業務効率化とコスト削減に貢献する。

②健康・介護では小売業店頭で測定機器を活用した健康イベントの実施による販促活動の推進、ドラッグ業態でのテーマ別の売場展開、低糖質商品など健康を切り口とした商品開発を強化する。

③ネット/通販では、10年目を迎えた問屋国分ネット卸の機能を強化。ドロップシッピング(無在庫直送型)方式による小売業のEC事業拡大に貢献するほか、クラウドファンディングサイトでのモノ売り×コト売りのコンテンツ販売や、デジタルギフト商材の開発を強化。3月には国分首都圏第一営業本部にEC事業者との取引を担当する第四支社を新設、さらなる事業拡大を進める。

④外食向けは、昨年のラグビーW杯でのハイネケンビール全国12会場への一手納入が大きな成果を挙げたように、全国3温度帯センターをフル活用した取り組みを強化。介護施設や在宅介護ルート向けの高齢者向け商材の開発や、一元物流の取り組みもさらに強化する。

⑤中食向けでは、差別化や人手不足の課題解決につながる各種機能の高度化を推進。大田・川崎の2か所のプロセスセンターを活用した青果物の調達・一次加工事業を拡大する。新たに発足した国分フレッシュリンクの機能を活かし、小売業のバックヤードを支援し、今年度中には水産物のプロセスセンター事業を開始する考えを示した。

そのほか、各エリアカンパニーによる地域密着全国卸の事業展開を強化。自治体、メーカーと連携した商品開発支援や販路拡大を進め、地域経済の活性化と地域の課題解決に取り組む。

総マーケティング人材化では、業務の平準化・効率化を進め、戦略領域へのパワーシフトを推進。人材強化策では、今年度総額20億円を投じ、グループ各社の賞与支給率・退職給付制度など各種手当の統一化を図り、グループの一体感をさらに高め、次期長計につなげる方針だ。