植物性たん白生産量 大豆系、年間4万tを突破 代替肉などの需要拡大

植物たん白の出荷・自社使用量と粒状大豆蛋白生産量の推移
植物たん白の出荷・自社使用量と粒状大豆蛋白生産量の推移

日本植物蛋白食品協会がまとめた19年の植物性たん白の国内生産量は4万7千107t(前年比3.9%増)と伸長した。内訳は大豆系が4万949t(5.8%増)。2010年に協会調査となってから初めて4万tの大台を突破した。

設備増強相次ぐ大豆素材メーカー

特に大豆系では、粒状大豆の生産量がこの10年間で1.4倍に増加。国内供給量はフルキャパの状態が続いてきた。こうした中で、不二製油は24億円を投じて千葉工場内に大豆蛋白の新工場(年間生産量9千t規模)を建設。今夏にも稼働を開始する予定。昭和産業も鹿島工場の蛋白設備を増強し、今後のさらなる需要拡大につなげていく構えだ。

大豆系は約8割を占める粒状大豆たん白が3万3千297t(6.1%増)と伸長。粉末状は濃縮609t(3.4%減)、分離7千43t(5.4%増)。一方、小麦系は日豪EPA等による輸入品関税削減の影響もあり、国内生産量は6千158t(7.4%減)と減少した。

消費量の指標となる植物性たん白の出荷・自社使用量は6万1千794t(0.6%増)となった。19年の伸びはわずかながらも10年連続で前年を上回っており、4年連続で6万t台を突破した。大豆系は4万876t(2.4%増)、小麦系2万918t(4.3%減)。

冷凍食品や畜肉製品向けなどの需要拡大に加え、大豆ミートをはじめとする植物性食品が注目される中で、植物性たん白の消費拡大につながっている。従来の加工適性に加え、健康志向の高まりやサステーナブルなたん白資源として、植物性たん白の価値が見直され、加工ユーザーからの期待も高まっている。

大豆ミートなど新たな分野の広がりに加え、高齢者のフレイル対策などたん白摂取の重要性が増しており、健康とおいしさを支える食品素材として植物性たん白の可能性は広がっている。