ビール類 3月出荷2ケタ減 緊急事態宣言で業務用打撃、巣ごもり需要で家庭用は堅調

3月ビール類市場計は前年同月比87%前後と大きく数字を落とした。うちビールは73%、新ジャンルは前年並みとみられる。市場全体では外出自粛要請などの影響で家庭用は堅調な推移を見せているとされるが、業務用は大幅減が続き、緊急事態宣言以降の4月は「想定できない」(メーカー)との声も聞かれる。

狭義のビールは業務用の構成比が大きいためダメージも大きい。アサヒビールの3月ビール類計は81%だが、主力ビールの「スーパードライ」は72%。キリンビールもビール類は95%だが、ビール76%と落ち込み、旗艦ブランド「一番搾り」も74%。サントリービールのビール類は75%、ビールは65%。サッポロビールのビール類は89%、ビールは82%だった。

一方で巣ごもり需要もあり、家庭用缶製品は堅調な流れが続いている。特に家庭用が大半である新ジャンルはその傾向が顕著だ。

アサヒビールが3月17日に発売した新ジャンル「アサヒ ザ・リッチ」は発売後2週間で年間目標の4分の1に当たる100万箱(大瓶×20本/箱)を突破。キリンビールの「本麒麟」は131%。13か月連続前年超え。新ジャンル計でも108%だった。また糖質ゼロ系も好調で、発泡酒「淡麗グリーンラベル」「同プラチナダブル」、新ジャンル「のどごしZERO」が前年を上回っている。サッポロビールが2月に発売した「GOLD STAR」も好調で、新ジャンル計は107%。ビールの「黒ラベル」缶は前年並み、「ヱビス」缶は前年を超えた。

ある市場関係者は「一時的には仕方のない流れだが、どこまで続くのか」と嘆息。「あと1か月も続けば、小さい料飲店の中にはもたないところも出てくるだろう」とも話している。