海苔と値上げ

今年度の海苔共販がそろそろ終了する。46年ぶりの大凶作だった前年度より多少の増産で終えそうだが、各社の在庫量が乏しいこともあり使えそうな色のある海苔原料は取り合いだった。結局、昨年度より単価は高くなる見込みだ。

▼これまでも4年連続の減産で各海苔企業はすでに2~4回の値上げを断行している。焦点は今年も値上げするかどうか。平均単価の上昇率は約3~4%となっており、薄利多売の海苔商売にとってはこれでも厳しい経営状況に変わりない。

▼ただ、「今年は上げたくない。もう海苔を食べてもらえないかもしれない」など及び腰が多い。一方で「必要なら実施する」と、国産海苔の生産力低下は改善しておらず今年度終漁後にも海苔漁師のリタイアは続く見込みで、来年度以降のさらなる減産も考えられる。先行き不安から考えると躊躇して見送ると後々ツケが回ってくることにもなる。

▼各業界ともに値上げは難しい判断だ。素材業界は原料高など理由が見えやすいものの、売上げあっての利益という考え方もある。海苔業界の悩ましい局面は続く。