供給量回復するパスタ市場 輸入品が攻勢、国産もニーズ汲んで健闘

19年(1~12月)のドライパスタ国内供給量は約28万5千t(前年比4.5%増)と、5年間で最大の数量にまで回復した。20年1月も前年を5%以上上回っている。昨年2月の日欧EPAの発効やCIF価格の下落によりイタリア産の輸入が増えるなど輸入パスタの伸びが著しい。今年の1月も輸入品は約7%増と好調ぶりをみせている。一方、国産パスタも昨年は4%近く伸びた。また、2月からは新型コロナウイルスの感染拡大で先行きを案じた消費者による買い占めが急増し、一時的に欠品する店舗も増えている。

19年のドライパスタ国内供給量は28万4千953tで4.5%増となった。4%近く減少した前年から増転し、17年の水準に戻った。過去5年間で最大の供給量で、10年間では11年の29万4千t、12年の約29万t、14年の28万7千tに次ぐものとなった。

日本パスタ協会加盟の国産メーカー8社の生産量は、13万9千569tで3.6%増。日本人のライフスタイルの変化をくみ取った「結束」「早ゆで」といった商品を中心に伸びている。

輸入パスタは14万5千917tで5.4%増。8%近く落ち込んだ前年から回復を見せ17年に次いで多い年だった。

19年の輸入国別実績(ロングパスタ)はイタリアが約6万8千tで13%以上伸長。CIF価格は115.6円/㎏と10円以上下がった。トルコは約4万8千tで0.5%増。CIF価格は90.8円/㎏。

イタリア産のCIF価格が13円下がったことで、これまでコストパフォーマンスに優れると定評のあったトルコ産との価格差も縮まっている。トルコ産に関しては、15年以降は4万t台後半の輸入量で安定推移していることから大勢への影響は考えにくいが、今後の需給向上を考える上では日トルコEPA締結の行方が焦点になる。

日本パスタ協会発表の20年1月の国内供給量は2万3千943tで前年同月比5.2%増。内訳は国内生産量が1万1千386tで3.3%増となった。輸入量が1万2千557tで6.7%増。伸び率は依然として高水準を維持しており、イタリア産のCIF価格は115円/㎏。国産メーカーの警戒感が強まっている。

足元はパスタ、パスタソースともに2ケタ前後で伸長。消費増税に加え、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた政府の自粛要請などで国民の内食回帰が進む中、「自宅にいながらイタリアンレストランの料理を食べられる」というコンセプトに基づいた本格メニューの動きも良い。

新型コロナウイルスの感染拡大には歯止めがかからず、特に25日の小池百合子都知事による会見直後は、パスタ関連製品をはじめとした食材を買い占める動きが再び活発になっている。