マーケの視点で採用を変える ハナマルキ取締役マーケティング部長 平田伸行氏

マーケが新卒採用を担当

みそ・醸造製品メーカーのハナマルキでは、マーケティング部のメンバーを中心に、営業、商品開発など現場のメンバーで構成する「新卒採用プロジェクト」を発足し、新卒採用活動を進めている。プロジェクトリーダーを務める平田伸行取締役マーケティング部長に話を聞いた。

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21年卒シーズン分から新卒採用をこのプロジェクトで進めている。採用活動全体の企画、進行、応募管理は、マーケティング部のメンバーで実施。他の10人はリクルーターとしてインターンシップや説明会で学生と接する。

新卒採用活動では「学生にどう会社の魅力を伝えるか」という「広報」が活動の肝になるので、宣伝広報の部署が新卒採用を担当するのが効果的ではないか、と考えていた。また、宣伝広報には「当社の今」の情報が集まってくるし、その情報を日常的に社外に広報している。学生に「当社の今」を伝えるのには最も適した部署である。

学生は現場の仕事内容を知りたい。私たちが説明会で昨日行ったCM撮影現場のことなどを具体的に話すと、人事部が間接的に伝えるよりも説得力があり、学生にも好評。仕事の話をリアルに語り、伝えることができる。

昨年9月から定期的にインターンシップも行ってきた。学生に「透きとおった甘酒」のプロモーション企画を考えてもらうという内容で、学生がディスカッションする。私たちが日頃取り組んでいる仕事なので的確に評価ができるし、学生も納得できる。

「当社は新卒採用活動を人事部ではなく、マーケティング部中心で行っている」と学生に話をすると「柔軟な考え方ができる会社」と受け取ってもらえる。また、説明会の雰囲気も他社とは違うようだ。学生に対して畏まることなく、普段の仕事をしている雰囲気で話をする。ランチを一緒に食べながら会話するという感じで、アットホームに感じてもらえる。

そもそも「新卒採用はこうあるべき」という採用について固定概念がないので、「最終的に何を実現するのか」というゴールを決めて、そのゴールに向かうための有効な手段を考えている。過去のやり方はいったんリセットし、新しい手法も積極的に採用。手段が違うだけで宣伝PRと採用のアプローチは基本的に同じだ。従来の手法にとらわれず、次々に新しい取り組みにトライしている。

先頃、ホームページにリクルーティングページを開設した。リクルートに特化したサイトはこれまで当社にはなかった。マーケティング・広報の視点で新卒採用を抜本的に変えていく。

21卒の採用活動はまだ終わっていないが、活動に手応えを感じている。次の22卒新卒採用もマーケティング部中心に活動する予定。「新しい新卒採用活動のあり方」を世の中に示したい。