ケンミン食品が70周年 グルテンフリー志向とらえ国内外でビーフン拡大

ケンミン食品は創業70周年を記念し、2つの大きなプロジェクトを推進する。1つが「ビーフンPower Session」。高村祐輝社長が有名店のシェフと対話する中でビーフンの新たな可能性を探るというもの。

京都の祇園ささ木、佐々木氏を皮切りに8~10人のシェフとの対談を予定している。高村社長は「われわれが気付いていないビーフンの価値を見いだしてもらい、それを発信しながら新しい世界を広げていきたい」と説明する。

もう1つが「47都道府県民の焼ビーフン」。“○○県民の焼ビーフン”として、各地の特産品を使ったビーフンを順次商品化する。第1弾は5月に地元・兵庫県、淡路産の玉ねぎを使用した商品を発売する予定。「地域と生産者に貢献できる三方良しの商品を作りたい」(高村社長)。

高村祐輝社長(ケンミン食品)
高村祐輝社長(ケンミン食品)

また、今年は看板商品の「焼ビーフン」が60周年を迎える。ビーフンは昨今のグルテンフリー志向やアレルギー対応食としての支持をとらえ市場を広げている。

国内消費量は約1億食で、年に1度以上食べる人が約3割いるとされる。「潜在的な市場はまだ大きい。これを5割、6割に高めたい」(同)。地域別では西高東低の傾向が顕著で、1人当たりの消費量は九州、中四国、近畿の順に高い。「今後、東日本での認知と消費の拡大が課題となる」(同)。

海外へ向けては、今年1月にアメリカとドバイへ海外専用商品の出荷を開始した。コメの醤油を使った、完全グルテンフリーの商品。アメリカは10チェーン、約30店舗からスタートしたが、米麺の市場は日本の3倍あると言われる。高村社長は「一般のスーパーにもグルテンフリーのコーナーがあり、いろいろな層に定着している。誰でもおいしいビーフンが作れる商品で、世界のグルテンフリー生活を支えていきたい」と意気込む。

なお、今年秋には焼ビーフン専用のタイ第3工場が稼働する予定で、生産能力は2倍(年間3千万食)を見込む。

高村社長の話 日本人、東洋人にとってコメは心であり、精神的な支えだ。そのようなコメからできた麺ならば、お客さまの役に立てるのではと70年間作り続けてきた。昨今はグルテンフリーの生活が健康的だと、世界的なトレンドになっている。70年間の事業の結果が、新しい価値に結びついた。味付焼ビーフンは世界オンリー1の商品。今後もオンリー1、ナンバー1という事業を続けていくことで、社会に必要とされる会社であり続けたい。