ポッカサッポロのレモン事業が好調 「キレートレモン」「ポッカレモン」過去最高の出荷量

ポッカサッポロサッポロフード&ビバレッジは2月21日、レモン飲料の「キレートレモン」とレモン食品の「ポッカレモン100」が過去最高の出荷量を記録して19年レモン事業の売上げが前年比8%増の約250億円に達したと発表した。

250億円は、180億円の売上規模だった17年に掲げた20年目標金額で1年前倒しでの達成となった。

レモンの健康価値の情報拡散やレモンサワー・レモネード・レモンケーキなどのトレンドでレモンへの接触機会が増えていることを追い風に、積極的なマーケティング活動を展開したことが実を結んだ。

健康志向の高まりから今後も需要増を見込み今期(12月期)も前期同様の8%程度の伸びを目指す。

21日都内で発表した平手元広レモン事業部長は「レモンと言えばポッカサッポロと言ってもらえるように“トータルレモンカンパニー”を目指していく」と語った。

レモン事業の構成は現在、レモン飲料59%・レモン食品30%・業務用レモン11%。

今後は「各セグメントに力を入れながら、特にレモン食品と業務用レモンを大きく伸ばしてきたい」との考えだ。

同社のレモン事業の強みは、原料産地・原料加工・製品開発・機能研究・絆づくり――の川上から川下までの一貫した活動にある。

この強みをもとに「レモン食品を軸としたモノの提案による食シーンの拡大とレモンが持つ力を軸としたコトの発信で、レモンを摂取する意味をご理解いただき生活に取り入れてもらうことでレモンの総需要を拡大していく」。

総需要拡大に向けた川上の地域共創の取り組みとしては、国産レモンの主要産地である広島エリアでレモンを通じた活動を様々な形で推進。「国産レモンの生産振興が目的だが、農業の課題も多岐にわたるため、レモンの需要を上げていくことも地域の方々とディスカッションしている」(ビジネスディベロップメント部の土屋淳一氏)。

生産振興は、広島県・JA広島ゆたか・大崎上島町・呉市と連携して活動。「自らが栽培に関わり農業従事者の課題を知り、その課題の解決策を地域の方々と一緒に解決していく。生産環境を守っていくことも使命と考えている」。

大崎上島町では、中心部地区で農地を賃借してレモンの栽培を昨年4月に開始した。「農地面積は約0・5haで180本を新植した。品種はビラフランカ種。安定した収穫が見込めるのは24年で10tの生産量を想定する。供給量が安定した暁には国産レモンの事業展開を検討したい」と意欲をのぞかせる。

レモンの価値創造では、18年から23年までの5年間、大崎上島町でレモンを摂取して健康状態を調査するレモン長期観察介入研究を実施。「3年目の現時点で、非常によい結果が報告されている」という。

レモン飲料は、健康観訴求ブランドの「キレートレモン」と嗜好・情緒訴求ブランドの「LEMON MADE」を柱に展開する。

「全般的にレモンを摂取する機会が増えてきたことで、レモンの酸っぱさも許容されるようになったと感じる」(飲料事業部の小川東吾氏)ことから、今年最も注力するのは3月30日に新発売する「キレートレモン ダブルレモン」(500㎖PET)。

前身の「キレートレモン スパークリング」も好調だったが、レモン炭酸飲料の競争が激化していることからユーザーの声を反映させて“すっぱいレモン果汁炭酸”の「ダブルレモン」に差し替えることで、さらなる差別化を図った。

「ダブルレモン」には、レモン2個分の果汁(レモン果汁15%・約60㎖)に加えてビタミンC1000mgとクエン酸3000mgが含まれている。

同商品の発売に先立ち3月9日には155㎖瓶の小瓶ドリンクでビタミンC1350mgとクエン酸2700mgが入った機能性食品「キレートレモン クエン酸」も新発売する。

昨年、期間限定での展開となった「LEMON MADE」は、非炭酸の「オリジナルレモネード」(500㎖PET)のパッケージを刷新して2月24日に発売開始し通年での展開を目指す。

「オリジナルレモネード」は、イタリア産のレモン果汁にレモンペースト(果皮・果肉)を加え、酸味・苦み・コクのバランスを追求したレモネード。

アメリカでは子どもがレモネードを売り小児がんを支援する文化があることから、2月15日の「国際小児がんデー」に関連したドネーション企画を開始。ツイッターの同社公式アカウントで3月15日までの30日間、1リツイートにつき10円を小児がん支援団体に寄付する。

「キレートレモン」は17年に年間販売実績500万ケースを突破。以降も右肩上がりに成長し昨年過去最高の出荷量を記録した。

その好調要因については「健康志向が広がり、レモンフレーバーの需要が高まっているのが大きい。メインユーザーである女性の社会進出も追い風になっている」と説明する。

レモン食品では「『ポッカレモン』ブランドでレモンまるごとの“おいしさ・健康・簡便”を届けていく」(レモン食品事業部の池端幸司氏)考えの下、フレッシュなレモンを皮ごとそのまま急速冷凍した冷凍カットレモン「冷凍ポッカレモン そのまま使えるカットレモン」(200g)を2月24日から関東1都6県で先行発売して青果レモンの需要を取り込む。

居酒屋・カフェの業務用に向けても500gの「業務用冷凍 そのまま使えるカットレモン」を発売する。