味の素「食と健康の課題解決企業」へ 減塩、勝ち飯をグローバル展開

味の素の西井孝明社長は19日、味の素グループの「2030年の目指す姿」と「2020~2025中期経営計画」を発表した。経営全体を見直し、新経営戦略をスタートさせる。

2030年に向けて「食と健康の課題解決企業」に生まれかわり、「アミノ酸のはたらきで、世界の健康寿命を延ばすことに貢献する」。組織改革では、これまでは食品、アミノサイエンス、ヘルスケアを「分業」で運営してきたが、これを「協働」に変革。具体的には食品の事業部体制を4月にローカルからグローバル組織に改編。これによりコンシューマー食品の調味料、栄養・加工食品、冷凍食品の3事業をグローバル展開し、国内事業で培った課題解決力を海外にも生かす。

20~22年(フェーズ1)の構造改革において非重点事業の縮小と撤退を完遂。23~25年(フェーズ2)は再成長として重点事業の拡大による収益向上を目指す。

オーガニック成長率では製品単価の向上を通じて現状の2%を4%に引き上げ、フェーズ2以降は新事業モデルの加算によって最終で5%成長率を実現する。

新たな成長ドライバーとして、これまでコンシューマー食品は地域ごとに、おいしく簡便性を重視したマーケティング戦略をとってきたが、「今後は日本で磨いた減塩や勝ち飯などの健康課題解決をグローバル戦略に加えることで新たな成長ドライバーにつなげる」。

20~25年度の中期計画では、

①資本効率、持続的成長のための収益構造の変革
②健康課題解決のための戦略をグローバルに強化し単価向上を促す
③人財と組織のマネジメント変化

――の3つを展開。事業ポートフォリオでは調味料、栄養加工食品、加工用調味料、冷凍食品、ヘルスケア、電子材料を重点事業とする。

19年度のオーガニック成長率は2%程度、25年には生活者と直接つながる新しいパーソナルな健康課題の新事業を興し、これを上乗せして5%成長を目指す。チャネル戦略ではEコマースを中心として、オフィス需要や外食などの新しいチャネルにも取り組む。