パルシステム連合会 熊谷センター今春稼働 生鮮チルド物流を再編 料理キットなど拡充へ

パルシステム連合会はこのほど、5月稼働予定の「熊谷センター」の開所式・見学会を開催した。

「熊谷センター」は1月に竣工。敷地面積3万3千㎡。建物は地上2階建て、延床面積2万865㎡。太陽光発電や自然冷媒など環境に配慮し、チルド商品の仕分け・セットアップを担う専用物流センター(熊谷SC)とパルシステム埼玉の配送センターを併設した一体型の物流拠点。5月から稼働を開始し、秋にはフル稼働を予定している。

熊谷SCは、毎日34万点(パルシステム全冷蔵物量の72%)のチルド商品を仕分けし、1都12県の会員生協各拠点に届ける。新センターでは冷蔵商品の需要拡大に対応するとともに、最新鋭のマテハンを導入し、省人化・作業の簡素化と生産性向上を実現する新集品システムを導入した。

近年、ミールキットや生鮮などチルド品へのニーズが高まる一方、単身世帯の増加・人口減少によるオーダー当たりの点数減少、多様化するニーズに対応したアイテム数増加で集品作業の効率悪化が課題となっていた。

こうした中で、今後の労働力不足や物流量増大など「将来の市場環境変化に対応した新システム導入」を目的に、100億円以上を投じて熊谷センターを新設したもの。

初導入の「BTD」システム(パルシステム生活協同組合連合会 熊谷センター)
初導入の「BTD」システム(パルシステム生活協同組合連合会 熊谷センター)

熊谷SCで導入した新集品システムは、高頻度品「Goods to Person(GTP)」、中頻度品の「Branch Picking Director(BPD)」、低頻度品の「Super Picking Director(SPD)」により、集品作業の効率化と省人化を実現。GTPは大手ECも導入しているシステムで、商品と集品箱が1:1で作業者の手元に来る完全定点ピックで、生産性の向上と集品ミスを極小化できる。

BPDは中頻度品の集品効率化を目的に、初導入したシステム。集品箱が必要な商品が保管してあるステーションに分岐し、ピッキング作業者の手元に来るシステムで、従来のライン型ピッキングで生じていた待ち時間の削減と、作業効率の3割アップを実現した。

そのほか、出荷順立シャトルラックや、積み付けロボット、補充作業時の自動搬送車(AGV)など最新鋭のマテハン設備を導入。従来システムでは1時間当たり510点だった処理件数は、930点に拡大。要員も従来の177人から86人に省人化できるという。

また、基本コンセプトとして人が動くのではなく、モノが動くシステムに切り替えたことで、「入ったばかりの人でも無理なく作業ができる」ようになり人材確保面でもメリットを発揮できる。

パルシステムでは熊谷センターの開設により、生鮮物流の再編を進める計画。既存の生鮮・冷蔵センター(新治・相模・岩槻)の取り扱いアイテムを見直し、冷蔵品は熊谷・新治、料理セットおよび「こんせん牛乳」は相模、岩槻に再編する。

開所式でパルシステム生活協同組合連合会の大信政一理事長は「冷蔵物流の再編により、(ミールキットなど)チルドの惣菜や青果、畜産のアイテム拡大が期待できる」と語った。