「ワンダ」缶で一点突破 嗜好飲料の価値焦点に戦略策定 アサヒ飲料

アサヒ飲料は今年、「ワンダ」ブランドでペットボトル(PET)の新商品は出さずに缶容器に集中していく方針を明らかにした。

その理由について、3日、都内で開催されたマーケティング戦略発表会の席上、宮野款執行役員マーケティング一部長は「嗜好飲料として本当においしいものを提供するということをメーンストリームに考えている。『コーヒーというのは本当においしい飲み物』と定義していくことが、これからお客さまに支持される重要なポイント」と語った。

市場に出回る商品から、缶を「濃厚な味わいの嗜好飲料」、PETを「すっきりとした味でゴクゴク飲める止渇飲料」と大別。

市場では缶はダウントレンドでPETは拡大傾向にあるが、20年展望としては「コーヒー本来の味わいを楽しみたい嗜好ニーズが高まり、PETの伸長が鈍化、ショート缶とボトル缶は回復傾向にあり、この傾向が続いていく」とみている。

ブランド全体では40~50代をメーンターゲットにショート缶とボトル缶に注力する。

「若年層の開拓は今後の需要として重要ではあるが、昨年は全方位的に展開して力が分散してしまった。今年は取捨選択を大胆に行いメーンのヘビーユーザーに『おいしい』と思われることを正々堂々とやっていく」。

「ワンダ」ショート缶の旗艦品「モーニングショット」㊧と「金の微糖」(アサヒ飲料)
「ワンダ」ショート缶の旗艦品「モーニングショット」㊧と「金の微糖」(アサヒ飲料)

ショート缶は、気分転換に特化したブラックコーヒー「X-BITTERブラック」を3月10日に新発売し、「モーニングショット」と「金の微糖」の旗艦2品は販促を強化していく。

旗艦2品は昨年8―10月に、ルパン三世の作品とコラボしたキャンペーンを展開したところ、ショート缶市場が前年を割り込む中で2品とも二ケタ増となった。

これを受け春先には国民的人気マンガのキャラクターをデザインしたプロモーション缶を販売し、これに連動して消費者キャンペーンとデジタルコミュニケーションを展開していく。

ボトル缶は「ワンダ極」シリーズの「微糖」「カフェオレ」「ブラック」の既存3品で広告・販促を積極展開していくとともに、伸長する砂糖不使用ラテカテゴリーに向けて「老舗珈琲店の甘くないラテ」(370㎖・260㎖)を4月14日に新発売する。「老舗珈琲店の甘くないラテ」のコーヒーとミルクのバランスは「ワンダ極」を監修する丸福珈琲店の黄金比を参考に、深煎りコーヒーになじむミルクの風味を打ち出している。

缶全体の商品数は「商品数を絞りながら1品1品を強くしていく。少数で強くするのが今年の考え」との見方を示した。

アサヒ飲料全体では今年、「三ツ矢」「ウィルキンソン」など炭酸カテゴリーを強化していく。