徳之島コーヒー 島の雇用創出や発展が一義 生産者会・吉玉誠一代表が語る

国産コーヒーブランドの主導権をめぐり徳之島コーヒー周辺の動きが活発化している。

沖縄はもとより奄美群島でも奄美大島と沖永良部島でコーヒーの栽培が進められ、一部でネットなどを通じて限定販売されている。17年には鹿児島県産珈琲生産者会が設立され、徳之島・沖永良部島・奄美大島を包含した印象を与える鹿児島県産コーヒーブランド立ち上げの話もささやかれているという。

こうした中、19年2月、徳之島コーヒー生産者会の吉玉誠一代表のもとに鹿児島県大島支庁農林水産部から「奄美地域コーヒー生産に係る情報交換会の開催について」と題した通知が届けられた。

その通知は「奄美地域のコーヒー生産の現状や課題等について、生産者や市町村等関係機関・団体間で情報を共有し、今後の活動を資することを目的に、標記会を下記のとおり開催しますので、出席くださるようお願いします」と締めくくられている。

実際、情報交換会は19年2月28日に奄美観光ホテル(奄美市)で開催された。吉玉代表は当日体調を崩したため代理に要望書を代読してもらったという。

「ブレンドで国産コーヒーを謳うのであれば、メインブレンドの国産コーヒーが30%以上入っていないといけない」と吉玉代表は語る。

19年5月1日には、徳之島(伊仙町)で奄美群島珈琲収穫祭実行委員会主催の「第一回奄美群島珈琲収穫祭」を予定していたが、天候不良のため立ち消えになってしまったという。

吉玉誠一代表(徳之島コーヒー生産者会)
吉玉誠一代表(徳之島コーヒー生産者会)

世界的な需給関係の悪化でコーヒー豆が不足するとの見立ての下、国産コーヒーに関心を寄せる企業が増えつつあることに対しては「(企業が)島の土地を利用するだけならば島の産業につながらないので文句を言わないといけない。島の人の雇用を生み、島にお金が落ちるような仕組みでなければダメ」との見方を示す。

17年6月に発足した徳之島コーヒー生産支援プロジェクトには、伊仙町役場と徳之島コーヒー生産者会に加えて味の素AGF社(AGF)と丸紅が参画している。この2社については「われわれのためになると信じているので、ちゃんとつながっていく」と述べる。

AGFは徳之島コーヒーブランドを確固たるものにすべく、ロゴマークとともに徳之島コーヒーの商標登録に動き出した。

なお需給状況は、世界1位の生産国ブラジルと2位のベトナムの増産により足元のコーヒー相場は安値水準となっているが、地球温暖化で気候変動が続くと2050年にはアラビカ種の栽培適地が現在の50%にまで減少する「コーヒーの2050年問題」が懸念されている。