テレビ観戦が6割? 各界期待の五輪特需 「内食・家飲み」に照準

昨年9月から11月まで開かれたラグビーW杯日本大会。日本戦のテレビの平均視聴率は試合によっては30~40%台と高視聴率を保った。一般的なスポーツ観戦場所(アンケート)でもテレビ観戦が60%を占め、試合会場20%、ネット10%とテレビ観戦が圧倒。「東京五輪は家で観戦。とくに自国開催だけにさらに数値が高まる」(日本アクセス)とみられている。

一方、昨年5月から11月までの「内食率」(朝食・夕食)の調査でも既に下げ止まり感が出ており今夏の五輪開催でさらに拍車がかかりそうだ。

東京2020は夏季真っただ中の開催とあって、基本的にはビール類や飲料、アイス、アイスコーヒー・アイスティー、素麺、焼きそば、デザート、冷食など夏物商品が主流になる。そこで流通各社は、今夏の「内食、家飲み」を焦点とした売場提案を開始した。

日本アクセスは、今年上半期の注目のキーワードとし「観戦時の食需要はもちろん、種目や選手に関連した提案が増え、日本人であるということを意識する機会が増えることから、日本らしい商品の訴求にも注目」。家で五輪を見る消費者向けに、準備が楽で、お酒に合う枝豆やピザなどの冷食提案を強化する。

加藤産業グループや旭食品は、昨年10月からの消費増税により、既に昨秋から内食回帰を想定した提案を開始。今夏はこの傾向に拍車をかけそうだ。また、大手小売も内食向けに、簡単便利で手抜きをせずに手作り料理をつくりたいニーズに対応し、冷凍ミールキットなどを発売している。

カゴメの業務用展示会
カゴメの業務用展示会

家飲み需要にはビールやRTD、ワインなどが中心で、ビール各社は五輪開催期が絶好機とばかり期待の新製品を投入する。期間中はパーティーやおつまみメニューの需要が高まるため、酒に合う枝豆やピザなどの冷食も注目され、チーズ業界でもテレビ観戦に伴う内食増を期待している。冷食は、フライパン調理のひと手間で済む冷凍餃子や冷凍野菜などが中心とみられる。

キユーピーは、夏場も朝食の需要増が期待できるため、パンだけで手軽に惣菜パンが楽しめる「パン工房」に新アイテムを加えて強化。

家庭での食事機会が増えると予測するカゴメは、レトルト食品「基本のラタトゥユ」「煮込みハンバーグ」「たっぷり野菜のミネストローネ」を展開。味の素社は、独自の圧力スチーム調理パウチで、かたまり肉メニューがレンジで簡単にできる、圧力スチームクッキング調味料「スチーミー」を発売する。