「カップヌードル」絶好調 袋麺も価値の再認識目指し注力 日清食品社長 安藤徳隆氏

価格改定、暖冬といった逆風に見舞われるなか、主力の「カップヌードル」ブランドが好調に推移、「カップヌードル」ブランド売上高1千億円を射程にとらえた日清食品。「2020年も『100年ブランドカンパニー』を目指して頑張っていく。“ただおいしい”でなく、“楽しい食”を追求していく」と語る安藤徳隆社長が、2019年度の取り組みと2020年度の方針を語った。

“棚1本「カップヌードル」化”進める

「カップヌードル」ブランドは2019年度も絶好調だ。売上高過去最高を更新する見込みで、近々にはブランド全体の年間売上高が1千億円を超える見込み。戦略ターゲット(若年層、シニア、女性)と位置付ける若年層(次世代ロイヤルユーザー)、20代以下のターゲットの喫食率が着実にアップしている。話題性のあるTVCMなどわれわれのブランドコミュニケーションがある程度、狙い通りにいっているのではと考えている。商品戦略面では“四天王”と呼ばれる「カップヌードル」「同 シーフードヌードル」「同 カレー」「同 チリトマトヌードル」に続く準定番、“ネクストスタンダード”になり得る「同 欧風チーズカレー」「同 味噌」「同 しお」を加えた“カップヌードル 七福神”として、小売業の方々とともにさまざまな取り組みを進めてきたが、2019年は特に「カップヌードル 味噌」が爆発的にヒットした。“七福神”に加え、「コッテリーナイス」「エスニック」「あっさりおいしい」「リッチ」といった商品をラインアップすることで細分化するお客さまニーズにも対応している。

2019年は棚1本を「カップヌードル」商品で展開するよう小売さまにお願いしたところ、“七福神”だけでなく、10~14種類の「カップヌードル」で定番棚を作っていただいた企業さまもあった。棚1本「カップヌードル」化で、定番棚でのカップヌードルの売上高がアップするという結果が出た。人手不足が深刻化しているが、定番棚で、定番価格で商品が売れるということは利益面でも良い。Win-Winの売場戦略になるのではないかと考えている。2020年度も棚1本「カップヌードル」という施策を加速していく。

現在、「カレーメシ」が非常に伸びている。商品認知、調理に対する理解不足という課題はあるが、裏を返せば伸びしろとも言える。商品の認知と調理に対する理解を高めるため、2019年は“混ぜる”を訴求したTVCMを放映したが、これが寄与し、間口は前年比124%、奥行107%と伸長している。ターゲットの20代の喫食率も前年比大幅増。数年後の100億円ブランド化も射程圏内に入った。

袋麺ではシニア向けの3食「お椀で食べる」シリーズと、若者向けの「チキンラーメン 具付き3食パック アクマのキムラー」といった商品がヒットしている。「チキンラーメン」「カップヌードル」といった安心のブランドで、「適量」「具付き」「超リッチスープ」などが、“お買得品なだけでなく、自分にあったちょうどいい袋麺”というニーズに合致した。

市場での存在感は高まっており、新たなカテゴリーとなるポテンシャルは十分。2020年度は2食、3食、あるいは1食で、具付き、リッチスープなど、“味もサイズもあなたにフィットする”をコンセプトとする新カテゴリー「prime 袋めん」を創造していきたい。袋麺は現在、縮小カテゴリーだが、やり方次第でまだまだポテンシャルはある。細分化されたユーザーに合わせ商品を使い分けていく必要はあるが、幅広い方に袋麺の価値の再認識をしていただけるよう魅力的な棚作りを進め、「prime 袋めん」という新カテゴリーを確立させたい。