サントリービール 主力好調で前年超え着地 「神泡プレモル」強力に

昨年のサントリービールは事業計の販売数量が前年比102%と前年を超えた。今年は酒税改正を見据えたマーケティングを展開。事業計101%を目標に掲げ、主力ブランドを中心に提案を重ねていく。

これまでビール類シェア25%を目標に掲げてきたが「市場が縮小する中では、売上が下がってもシェアは拡大することもあり、あまり意味がないと思う」と話し、むしろ酒税改正を睨みブランド磨きに注力する想いをにじませた。

19年は「ザ・プレミアム・モルツ(プレモル)」「金麦」「オールフリー」といった主力が前年超えで着地した。「プレモル」では“神泡”マーケティングが浸透。業務用、家庭用の訴求に加えて新幹線や飛行機での戦略PRも奏功し、神泡接点が拡大したことなどが貢献したという。18年にビールを全く購入していない人の19年「プレモル」購入率は12.2%と、その他通年ビールの11.2%を上回り、また一人当たりの購入量も増えた。さらに「同〈香るエール〉」は前年比112%と大きな伸びをみせた。

サントリービール販売実績と目標

今年は秋のビール減税が追い風になり、ビール市場に離脱層が回帰したり新規層が流入したりするとみており、新規に強いという「神泡プレモル」のシェア拡大を図る。20年はバリューアップを実施。「プレモル」「同〈香るエール〉」を2月に刷新すると共に、プロモーションを強化するという2軸両輪の戦略を展開。刷新では味覚と泡品質を向上させ、また缶体もより質感のあるデザインを採用。体感品質の向上を家・業共に訴求し、コミュニケーションも強化する。

新ジャンル「金麦」ブランドは「同ゴールドラガー」投入が成功し、昨年は2ケタ以上の伸び。過去最高販売数量を達成した。ユーザー数の拡大や食卓出現率の高さが寄与したという。

酒税改正により上位ブランドによる寡占化が進むとみており、「金麦」ブランドの盤石化を目指し、今年は商品価値を強化。“つくり手のこだわり”を掲げ1月に刷新する。製麦条件から関わった国産麦芽を一部ブレンドした贅沢麦芽を使用して麦のうまみを進化させる。

また飲用時価値の向上を狙い、季節ごとに味を調える“四季の金麦”を本体だけでなく、「同糖質75%オフ」「同ゴールドラガー」でも展開する。

昨年も市場が拡大したノンアルコールについて西田英一郎社長は「先進各国でも市場は伸びており、日本市場もまだまだポテンシャルがある」と語る。またノンアルは軽減税率の対象でもあり、消費増税でビール類との価格差が開いたことから新規ユーザーも増えているという。「ビールの代替」「健康志向」「リフレッシュ」といった3つのニーズで成長したとみており、「オールフリー」ブランドでは本体と「からだを想うオールフリー」の2本柱でNo.1奪取を狙う。

本体は「ビールよりもリフレッシュできる究極の爽快解放飲料へ」をコンセプトに3月に刷新を予定。のどごしとキレのよい後味を実現したという。

五輪等で“東京”に注目が集まる中、サントリーならではの新需要創造の一環として「東京クラフト」の刷新も計画。また若年層に好評の「アイスドラフト〈生〉」や、「オールフリー樽詰」について、今年は2千500店規模の展開を目指すとしている。